大韓民国1号の音楽都市「加平ミュージックビレッジ」が期待される理由
投稿日d 2015-01-20 ヒット数 528
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#. 閉駅そして廃業
去る2010年12月の京春線の運行終了とともに廃された旧加平駅舎。今後、観光資源として活用するという話もあったが、程なくして凶物に転落しました。
加平駅とともに70年の歴史を一緒にしてきた周辺の商圏はすぐに崩れ、人々も一人二人抜け出してしまいました。近隣の商人たちは、4年間大騒ぎ中です。
「閉駅される前にこの場所でマートを運営していましたが、一日の売り上げが150万ウォンを渡すほどよく繁盛しました。ところが、駅が閉鎖された後に顧客が途切れ、飲食店に業種を変えたにもかかわらず、商売がうまくいかなくて死にそうです。地価、住宅価格すべてが下がり、周辺に廃業したところも多い。”
#.加平を生かす大切な100億
こうした状況なので、加平郡の懸案の中には常に「旧駅舎活用方案」が含まれていました。
アウトレットを造成してみようか。ウェディングショップを作ってみようか。郡は、旧駅舎を活用して低迷した商圏を生かすため、多角的に方法を検討してみたが、いずれもうまくできなかったわけですが、何よりも財源調達への負担が大きな圧迫として近づいてきました。
そのような点で、「ネクスト京畿・創造オーディション」は、加平郡にとっては、大きなチャンスであり、希望でありました。当時、プレゼンテーションを担当したキム・グァンス副郡守は、「加平は京畿道で最も立ち遅れているところである。加平は切実だ。」と訴えて人目を引きました。
その切実さが通じたのか。加平郡は、大賞のグッドモーニング賞を受賞し、事業費100億を手にすることになりました。
#. 閉駅舎の華麗な変身「加平ミュージックビレッジ」
“365日、音楽が流れる加平、大韓民国の音楽都市1号に作ります。”
キム・グァンス加平副郡守は、創造オーディションの授賞式後のメディアとのインタビューで、このように誓いましたが、加平のビジョンが込められた「ミュージックビレッジ(Music Village)」事業を通じて、今後、加平にどのような姿が繰り広げられるのか、予め一度見てみましょう。
“365日、音楽が流れる加平、大韓民国の音楽都市1号に作ります。”
遠くから見た加平ミュージックビレッジの様子です。現在荒廃した旧加平駅舎の敷地が、このような形に変わる予定ですが、3万8千㎡の面積に造成されるミュージックビレッジは、大きく「ミュージックゾーン」、「ビジネスゾーン」、「フードゾーン」に分かれます。
まず、ミュージックジョンから見てみましょう。ミュージックセンター、スタジオ、教育アカデミー、線形ステージ、クラブなどが入るミュージックジョンは、音楽人が創作して公演もしながら観客と一緒に音楽を楽しむことができる空間です。
こうだった、旧加平駅の建物が。
新しく改装されてミュージックセンターに変わります。
音楽センターは、階段状のループ構造の3階建ての建物で、展示館、公演場、控室、多目的室、映画館、野外公演場などが入りますが、ミュージックビレッジの中心部に位置し、各種支援施設の機能を担当するとともに、地域社会のための文化施設として活用される計画であるそうです。
次は、ミュージックセンターの3階に設けられた展望台から眺めた広場の風景です。
#.レールの付いた舞台“大きくなって、小さくなって”
中央部分の細長い木の板が見えますか?小規模公演会場として活用される舞台ですが、サイズが異なるこの舞台にはすべてレールが付いているのが興味深いです。
レールを設置した理由は、舞台を移動できるようにするためのもので、公演のサイズに応じて舞台の大きさも調節できるようにしたのです。この線形舞台は、既存の駅舎のプラットフォームに設置されており、ここが過去の駅舎だったという事実を見せたりもします。
そして、ここ。
鳥瞰図の右上の部分にあたるこの場所は、このように変わります。
#. ミュージシャンのワークスペース“1階はスタジオ、2階はワンルーム”
ミュージシャンたちが入居することになるスタジオですが、コンテナ形で合計18箇所のスタジオが入るここでは、音楽家が音楽作業と生活を同時に行うことができる空間です。主に美術界で行われている「レジデンシープログラム」を導入したのです。
ここに入居するミュージシャンは、1階のスタジオで音楽作業をして、2階のワンルームで寝泊りをすることになります。実力はあるが、ワークスペースがないため悩んでいたミュージシャンたちにとっては朗報ではないかなと思います。
すぐ隣に位置した共同スタジオと教育アカデミースペースでは、入居ミュージシャン間のコラボレーションと一般人対象の音楽教育などのプログラムが一緒に運営される予定だと言います。
過去60年間、肥料倉庫として使われたこの空間は、クラブに改造されます。
#.公演観覧を客室のテラスから? 「コンテナホテル」
ビジネスゾーンは、コンテナホテルとコンベンション施設が入りますが、4階建てのコンテナホテルは、旅行者のための憩いの場として、手頃な価格と音楽を楽しみながら宿泊できるという特徴があります。
客室の前面部にテラスを設け、ミュージックビレッジで繰り広げられる様々な公演を宿所で楽しむことができるとともに、自転車同好会のためにコンテナの後ろには、自転車を取付けることができる構造で設計する計画であるそうです。
加平郡の18%を占める農家のために、加平の地元の農産物を活用した売り場と市場、レストランも一緒に推進されますが、フードジョンでは、ローカルフードの販売とパームパーティーの運営などを通じて、加平地域の農業発展と農家所得の向上を期待しています。
プラットフォームの近くにはフードトラックも一緒に運営される予定です。
#. 川辺歌謡祭=>ザラ島国際ジャズフェスティバル=>ミュージックビレッジ
加平郡は、ミュージックビレッジの造成を通じて、地域経済の活性化と都市イメージの向上という「二匹のウサギ」をとるという考えですが、昨年、年間170万人だった観光客を2019年までに280万人に増やし、100億ウォンの経済的効果と525人の雇用効果があると予想しています。
費用便益分析(B/ C)でも、1より高い1.70を示しており、事業性があると分析されました。
一方、加平郡は、過去川辺歌謡祭が開かれた場所で、観覧客27万人を誇るザラ島国際ジャズフェスティバルを毎年開催しています。
加平郡企画監査室のパク·ジェグン企画チーム長は、“ザラ島キャンプ場などの周辺観光資源が多く、毎年観光客が増えている」と言いながら、「今年の4月にオープンする京春レールバイクと今後完成予定の北漢江自転車道などを連携すると、より大きな相乗効果を期待できる。」と明らかにした。
2018年の夏に完成予定の加平ミュージックビレッジ。大韓民国唯一無二の音楽都市の誕生が今から期待されます。
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