世界の中の利川陶磁「創造、トキメキの瞬間」ソルボン公園利川陶磁器フェスティバル

投稿日d 2014-10-22 ヒット数 402

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利川は2010年、ユネスコ創造都市の「工芸部門」に指定され、青銅器時代から始まった陶磁器の歴史が残っている町としてその価値が認められました。知的な美を醸し出し、薄青緑色の美しい青磁、象徴的な意味と余白の美を活かした白磁、自由奔放で飾らない美しさを表現した粉青沙器に至る名人陶磁器や生活、建築まで、素材は様々です。「利川陶磁器フェスティバル」は今年で28回目を迎える韓国最大の陶冶文化総合フェスティバルで、今年は「創造、トキメキの瞬間」をテーマに8月29日から9月21日まで24日間、イキイキとした秋夕イベントとして開かれています。

利川陶磁器フェスティバルは今年4月に開催される予定でしたが、セウォル号事故のため延期され、秋に開かれることになりました。準備期間が長かっただけに、より実り豊かな姿で来場者を迎えていました。

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企画プロジェクトとして韓国の作家50人による図版書画特別展示会の書画の道、陶磁看板をテーマにしたトレンド公募展、利川陶磁新作展があり、新人作家による陶磁製作デモンストレーションや大きな壷製作、楽焼きデモンストレーションなどの文化体験、土を素材にした土体験や糸車体験、利川陶磁販売館での陶磁販売に様々な公演とイベントまで、多彩なプログラムが繰り広げられていました。

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子どもたちが集まっているところへ行ってみると、土遊びに夢中になっていました。身長をはるかに超える陶磁器を取り囲んでは、白磁土の滑らかな表面の上に人形や花、動物、家など、自由に創作活動に打ち込んでいます。今日だけは陶磁器が立派なスケッチブックです。

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利川陶磁器フェスティバルで子どもたちに最も人気なスポットは、オリジナルの陶磁器を作ることができる糸車体験場でした。糸車を自ら回しながら土をこねて器を作り、素焼きしてから彩色する過程を経た後、それぞれの願いを陶磁器に込めます。一人ひとりの個性が生かされたいろいろな陶磁器の誕生です。

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陶磁器が焼かれる時間を待ちかねた人のためのプログラムもありました。すでに焼かれた陶磁器の上に絵を描いてすぐに完成させる体験活動です。同じ土から始まりましたがどれ一つ同じものはない様々な陶磁器が、とても綺麗でした。世の中に一つしかない陶磁器です。

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自ら陶磁器を作る体験のみならず、陶磁器の始まりである土を全身で感じられるプログラムもあります。素足で土の上に上がって踏みながら遊ぶことができます。天真爛漫な表情で土の上に立っている子どもたちの姿が一番「自然な」ものではないかという気がしました。

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利川陶磁器フェスティバルでしか見られない異色の風景もありました。人間の身長より大きく、両手を広げても届かない陶磁器を作る陶工のパフォーマンスです。毎週末に行われますが、慶尚南道の焼き作業と土玉づくり、糸車成形、全羅道風の焼き作業のデモンストレーションが開かれます。

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作家と共にする陶磁体験は続けられました。土とレンガ、木と水さえあれば準備は完了。自然に生成される釉薬の神秘を自ら体験できる楽焼きのデモンストレーションです。

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器の上に釉薬を塗った後、楽焼きの釜で熱を加え、小糠を活かして空気との接触によって色合いが変わって来る姿を直接見られます。伝統的な釜で焼かれる陶磁器とは全く異なる色と形の陶磁製作現場です。

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利川陶磁器フェスティバルでは利川地域の119の独立工房が参加する国際最大の陶磁マーケットが開かれていました。伝統と現代を越えて陶磁の全てのジャンルに出会える陶磁マーケットでは、ブース別に品目に応じて10~50%の特別割引を受けられます。

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日常生活でも使える生活磁器だけでなく、青磁と朝鮮白磁を連想させる作品も見かけました。土焼のごついイメージと高級な生活小物としての味が調和している陶磁器。余裕さえあれば全て買って美味しい料理を載せてみたいほどでした。

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たったの2ウォンの物から数百万ウォンを超える作品まで、その用途も形態も様々でしたが、どんな陶磁器であれ、周辺の風景と自然に、そして優雅に馴染み込めるのが、陶磁器の共通した魅力ではないでしょうか。

 

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企画展示館では利川陶磁器の進化を探求し、人気賞受賞作を直接投票して抽選で綺麗な陶磁器をもらうこともできる特別な展示があります。陶磁芸術の生活化と大衆化にふさわしい新しいデザインを発掘するための第1回利川陶磁新作展でした。

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来場者による投票を通じて人気作品3点を選定し、授賞するそうです。陶磁器の大衆化に大きな影響を与える投票であるだけに、全ての作品を入念に見回りました。たくさん悩んで工夫して作られたことが十分に伝わってきました。

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全ての作品を吟味した後、大事な一票を投じて来ました。利川陶磁器フェスティバルはこのように市民が活発に参加できるプログラムがたくさん用意されていることが最大のメリットだと思います。地元を代表するフェスティバルとして着実に支持されている理由もそこにあるのではないでしょうか。

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企画展示館の他のコーナーでは陶磁看板展をテーマにしたトレンド公募展の受賞作品を見ることができました。洗練されていてユニークなアイディアが際立つ作品ばかりでした。作品一つ一つに感心しました。

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この作品はレンガ模様で土を焼いた陶磁器を使ってブック・カフェの看板を作った大賞受賞作です。落ち着いた色感と異色の構図で本を表現したことが印象的でした。

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白磁を連想させる白い陶磁器花園カフェの看板です。金賞作品で「花」という名にふさわしく、花で看板を飾ったのがシンプルで綺麗でした。

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陶磁文化はフェスティバルの散策路にも繋がっています。韓国の書画招待作家50人展の書画の道です。図版書画のデモンストレーションと特別展示会で陶磁と書画が出会って作られた美しい道でした。

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フェスティバルに食べ物は欠かせませんよね。収穫の季節、秋に開かれるだけに、利川地域の数多くの農水産物を見ることができました。収穫したてのような農産物と、農家の細心の加工を経ているので信用できる食べ物がいっぱいで、より実り多いフェスティバルになっていました。

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目で口で体で楽しめる利川陶磁器フェスティバルは、韓国の陶磁文化の現状を把握でき、我が伝統文化をもっとしっかり守っていこうという気持ちになる良いきっかけでした。利川陶磁器フェスティバルが世界に広がっていき、韓国磁器の美しさをもっと知ってもらえるようになればいいですね。

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