2014高陽国際花博覧会の準備現場-チョダン野生花農園

投稿日d 2014-04-08 ヒット数 457

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今年も、京畿道高陽市の春は高陽国際花博覧会とともにやって来ます。

2014年4月25日から5月11日まで17日間、京畿道高陽市湖公園では「100万市民が創造する600年高陽の新韓流花祭り」をテーマに、華やかな花の祭りに向けた準備の真っ只中です。 

23年という花祭りの歴史を有する高陽国際花博覧会は、昨年から毎年開催され、回を追う毎に豊かで斬新な企画のイベントに発展しつつあります。昨年は、大韓民国地域ブランド大賞で祭り部門優秀賞を受賞しています。

今年も海外35カ国120業者、国内200業者余りが出展する2014高陽国際花博覧会は、開幕式前日の華やかな花火大会をはじめ、多彩なイベントが企画されています。23年の歴史を有するこの博覧会の生きた証人で、関わりの深いチョダン野生花を訪れ、2014年博覧会の準備状況を覗き見てきました。

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まだ春と呼ぶには肌寒い日、德陽区ウォンフンダンのチョダン野生花農園を訪れました。

曲がりくねった小道を走って着いたところ、「私達の花展示館」という看板が目に入ってきます。

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野生花農園のカン・イルチャン代表は元々彫刻家でしたが、彫刻の材料を探すために登った山で野生花の魅力にはまり、盆栽や盆景など野生花の研究開発を始め、一般の人に野生花を知らせ始めてからもう30年余りが経つといいます。

高陽国際花博覧会とは1997年の初回から関わり始め、野生花館に作品を出品しており、今年も会員たちとともに作業した野生花の作品を出品するために準備しているところでした。

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野生花は人の手を経ずに山や畑で自生的に生える花をいいます。

しかし、環境の変化によって、私たちの身の回りの野生花は過去に比べてなくなりつつあるのが現状です。

カン氏はそうした野生花を保存・開発することで、より多様な姿で私たちに見せてくれる中枢的な役割を果たしています。

自然の花を自然の素材とつなげ、より華麗で美しく作ったりもします。 

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春は、冷たい機運が収まり、暖かい風とあちこちに咲き始める花で始まります。

野生花農園には春の花がすでに咲き始めたから、その意味で高陽の春はもう始まっているといっていいでしょう。

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約1千種類の野生花がいっぱいの庭園でいろいろと説明をしてくれるカン氏の姿は、30年余りをともにしてきたにもかかわらず変わらない野生花への愛を感じさせます。

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1996年第1回高陽国際花博覧会の際、韓国の地で生えた自生館を自ら企画し、飾ることで初めて関わりを持ち、2012年はこれまでの研究開発ノウハウを基に『野生花盆栽』という本を出版したこともあるというカン氏。彼の業績は農園の一角に置かれている京畿道知事賞、大統領表彰、2006年高陽国際花博覧会造景展示分野金賞など野生花関連の賞だけで10を超えることからも確認することができました。

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野生花を育てるのは並々ならぬ愛情や努力が要るといいます。

春夏秋冬の季節ごとに美しい花を咲かせ、1~2年の間にぐんと大きくなる花もありますが、50年余りを手塩にかけて育ててもわずか2指程度しか育たない植物もあるぐらいですから。

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チョダン野生花農園では、そのようにして心を込めて育てた様々な野生花が約1千種に上るそうです。

そうした花が腐った古木やゴム靴、コケ、岩石のかけらなど、自然素材と調和して作品に出来上がると、美しい野生花の鉢植えと盆栽、盆景、木附作、造景などで商品の価値を発揮します。

今年の博覧会でも約100種の作品が展示される予定です。

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春の香りに満ちた野生花庭園に、黄色いスイセンの花が咲きました。

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一方、腐った古木の上で咲いた白い花も見えます。

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最後の冬の白い雪を抜けて上がってくるというフクジュソウ、多年草のサクラソウ、赤い花びらが印象的な梅花、春の便りを真っ先に知らせてくれるツツジの満開した姿が見られます。

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野生花というと韓国の地で生える自生植物だと思いがちですが、実際は約6割が外来種だそうです。

韓国本来の野生花が外国で品質開発されて新たに入って来るなど、研究と開発によって新たな種が生まれ、商品として価値が認められる自然な現象だといいます。

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自然の理がそうであるように、そこにある全ての花には命が宿っていました。

まるで昨年の秋に生命力が尽きたかのように見えたコケにも、寂しそうだった枯れ木にも、ひいては切れてしまった木壇とプラスチックの水瓶まで。

この全ては野生花の作品に使われた素材としてこれまで準備されて来たというから、暖かい天気になるにつれ、強い生命力を発散するようになったそうです。

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特別でないからもっと綺麗な花々。華麗ではないからもっと親しみのある花-野生花。どこで、どんなふうに植えられ、育てられるかによってその華やかさが違って来ます。そうした作品に、2014高陽国際花博覧会場で出会えます。

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あまりにも近くにあるから、いつも何も言わずに守ってきたから、その価値が分からなかった花々が、人々にもっと近づくには長年の研究と開発が必要でした。一緒にあってもっと実用的で綺麗な盆景の多肉植物とコケは、本来は共生できない植物だったそうです。

これらをともに調和させ、砂がほとばしることなく、素敵な姿に定着するうえで、カン氏の長い研究開発が一役買っているそうです。

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ツツジとレンギョウに先立ち、春を真っ先に知らせてくれるショウガの花が、早くから春の姿を見せてくれます。

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まだ早春なので、野生花農園でも春を知らせる花よりは準備段階の花のほうが多かったのですが、だからこそ今回の博覧会が一層楽しみですね。

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2014高陽国際花博覧会はこのように野生花農園をはじめ、バラや盆栽などの農園で4月の開幕を控えて準備中で、国内外から約200業者が参加するワールドフラワー館とコリアフラワー展示館、高陽花卉展示館が、屋外展示としては水辺路周辺の花階段で飾られるエコ・ヒーリング・ガーデンやアクア・フラワー・ガーデン、新韓流文化の花を掲げた高陽ウェルビーイング田園生活、都市農業ガーデンのイスルゴヨ庭園と都市農業ガーデン、国内トップクラスのガードデザイナー17人による2014コリアガーデンショーなどが開かれます。

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チョダン野生花は、もっと暖かい春になると、子どもたちの体験学習の場としても利用されています。約20年前から野生花を勉強して関心を持つ会員たちの訪問が相次いでいます。花が好きな全ての人に常に開放されているというから、お出かけ先として打ってつけです。

どれも綺麗な約1千種の野生花のうち、厳選された100の野生花はいったいどんな花でしょうか。

美しい花を見まわっていると、4月25日から始まる高陽国際花博覧会への期待がますます高くなるのを感じます。

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高陽市チョダン野生花のアクセス:京畿道高陽市元興洞105-3

高陽国際花博覧会:2014年4月25日~5月11日/高陽市湖公園

文・写真:京畿ソーシャルロッカー トゥゴンジュワ

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