日常の中の身近な芸術を発見する！
(2012.05.04)

京畿道美術館＜線の美しさ：現代家具のはじまり＞展開催中
現代実用美術の多様性 ･･･6月10日まで開催

◇ 京畿道美術館の外観 ⓒ ユン・ヒジョン記者

京畿道安山市(アンサンシ)の花郎(ファラン)遊園地内にある京畿道美術館は京畿道が1996年から建設を進め、2006年に完成させた京畿道立美術館だ。地域性の世界化、同時代の美術の発展促進、住民の文化享受と環境整備を3大目標に掲げる京畿道美術館は、オープンしてからこれまでに、様々な韓国画、絵画、写真、彫塑、設置、メディア美術作品を展示し、観覧客から好評を得てきた。

◇ 京畿道美術館の内部壁面造形装飾、設置された飛行機模型が目を引く。ⓒ ユン・ヒジョン記者

現在行なわれている展示会＜線の美しさ：現代家具のはじまり＞は我々が日常でよく見かける家具の良さを再発見するきっかけを提供してくれる。これまであまり気にしていなかった家具の線や面をクローズアップすることで、新しい目線で作品としての家具を捉え、直線や曲線の美しさを感じようというのが展示会の趣旨だ。

◇ アメリカの代表的な家具デザイナー「グスタフ･スティックレー」の家具 ⓒ ユン・ヒジョン記者

展示会には、ハンドメイド(手作業)を重視した職人技で生活の中の芸術を実現したアメリカの代表的な家具デザイナー「グスタフ･スティックレー」をはじめ、単純かつモダンな家具を作り出した「ハンス・ウェグナー」、「アルネ･ヤコブセン」、「フィン･ユール」、「イプ･コフォード･ラーセン」など、スカンジナビアンデザイナーによる高級家具150点余りが展示された。

◇ アメリカの家具デザイナー「グスタフ･スティックレー」によるリラックスチェア ⓒ ユン・ヒジョン記者

近代以降、アメリカのデザインと装飾芸術に最も大きな影響を与えたとされる「グスタフ･スティックレー」はイギリスのアーツアンドクラフツ運動をアメリカに伝え、これを大衆化させた人物である。彼のアートワーク(作品)が進められるまで、このような家具は一般消費者にとっては、ただの実用品であり、贅沢品であると認識されていた。しかし、スティックレーの単純で実用的な線と職人技が作り上げた丈夫で美しい家具は、一般常識を覆し、日常の風景を一変させた。

◇ 人体や自然の形をモチーフにしたスカンジナビアンデザイナー「ボルゲン」による家具 ⓒ　ユン・ヒジョン記者 

スカンジナビアンデザイナーたちによる家具は、自然の形をモチーフにしたデザインと直線と曲線のバランスを考えた長い曲線が特徴だ。抽象的な固まりやバランス感覚、モダンで純粋で、自由奔放でありながらも人体にくつろぎを与えるコンセプトのデザインが目を引く。

◇ 直線と曲線のバランスで造形美を引き立てた「ヘルゲ･ヴェスタガード･イェンセン」のリラックスチェア ⓒ　ユン・ヒジョン記者 

  

◇ 参加者が実際に座ってみることができるディスプレイされた椅子(スカンジナビアンデザイナー作) ⓒユン・ヒジョン記者

展示会を一通り見終わる頃、出口の前にディスプレイされている椅子にぜひ座ってみてもらいたい。実際に目で見て、触れることができるようセットされた椅子に座ると、熱心に椅子を作る職人たちの仕事の様子が目に浮かぶようだ。我々が日常でよく見かける家具にも芸術性を着せることでデザインが美しいラインを描き、そのバランスは人体をくつろぎへと導いてくれる。芸術とは特別な所にあるのではなく、日常の中に溶け込んでいるのだとういうスカンジナビアンスタイルの良さを感じることのできる一時だ。

＜線の美しさ：現代家具のはじまり＞は6月10日まで開催される。入場料は大人4,000ウォン、満19歳未満は2,000ウォン、京畿道民は50％割引される。本展示会とその他の京畿道美術館に関する詳しい内容はホームページ(www.gmoma.or.kr)を通して確認することができる。

ⓒGニュースプラスニュース | 京畿道学生記者団 ユンヒ・ジョン記者 hjyooo_n@nate.com 
記録日 : 2012.05.04 14:33

http://gnews.gg.go.kr/news/news_detail.asp?number=201205041450075175C056&s_code=C056