水の香りに誘われて豊かな春がやってくる

投稿日d 2012-03-27 ヒット数 418

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水の香りに誘われて豊かな春がやってくる
(2012.02.23)

[爽やかな山林で「休息」を学ぶ ④]道立水の香り樹木園
2006年オープン…湿地生態園など20のテーマ館に計1718種の植物が生息

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◇ 京畿道鳥山市水清洞・道立水の香り樹木園の郷土芸術の木々園 ⓒ Gニュースプラス

「カワセミは本来、留鳥ではないんですが、ここには長年住み着いている2匹のカワセミがいます。冬になると多少寂しい感じはしますが、命の息吹が土の中で春を待っているんです」

先月21日、京畿道鳥山市(オサンシ)水清洞(スチョンドン)にある道立水の香り樹木園(ムルヒャンギ・スモグォン)に行ってきた。森の解説家ウォン・ドンイク氏が樹木園の自然について説明してくれた。雪の積もった氷がそのまま残った湿地周辺には、コウライヤナギの芽が出ていた。まるで春の訪れを真っ先に知らせてくれているようだった。

湿地生態園周辺には、大きく枝を伸ばしたメタセコイア数百本がぎっしりと植えられている。地面の辺りから枝を伸ばしている木もある。

水の香り樹木園は平地となだらかな丘陵からなり、森や野原が一望できる。都心にいるとは思えないほどのすっきりした見張らしが心地好い。

木のデッキが設けられた憩いの場を通りすぎると松林が現れる。韓国の松だけでなく、育つと白くなる中国の松の白松など、多種多様な松の木がそびえ立っている。

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◇ 水生植物園 ⓒ Gニュースプラス

水の香り樹木園は2006年に70億ウォンをかけて建設された。「澄んだ水の流れる場所」を意味する水清洞の地名から、水をテーマにしたテーマ館が多く設けられている。

多種多様な好湿性植物を集めた好湿性植物園、沈水植物や浮遊植物などが生息する水生植物園、昆虫たちが生息する昆虫生態園、マンゴーやサボテンなどの亜熱帯植物を集めた水玉温室など、20種類のテーマ館が設けられている。

アヤメ、ケマンソウ、タツタソウなど、名前を聞くだけで笑みがこぼれる、そんな植物からチョウセンシラベやウチワノキなどの珍しい植物まで、多種多様な樹木や野生花を観察することができ、自然体験学習場や学術研究空間としても脚光を浴びている。

特に、水生植物園と湿地生態園は自然の湿地をそのまま再現しており、韓国国内で最も優れた生態環境を完備していると高く評価されている。これまで姿を消していたヒキガエルやマガモ、アオサギなどが姿を現わし始めた。

香木でカメ、孔雀、恐竜、キタタキなどの造形物を作ったトピアリー園と出口の見えない迷路園は子供たちの想像力を掻き立てる。

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◇ 亜熱帯植物が生息する水玉温室 ⓒ Gニュースプラス ホ・ソンリャン

金素月(キム・ソウォル)・李陸史(イ・ユクサ)・洪蘭坡(ホン・ナンパ)などが手がけた多くの作品や歌にも登場する様々な植物が観察できる郷土芸術の木々園、蝶々、かぶと虫、くわがた虫、ゲンゴロウなどの昆虫の生活の様子や変化が観察できる昆虫生態園もみどころだ。

樹木園は約10万坪(34ha)の敷地に974種類の木と662種類の草、合わせて1,718種44万5,704本の植物が植えられている。

季節別に見てみよう。春にはレンギョウ、サンシュユ、ツツジ、木蓮、ショウガなどの木やオキナグサ、スハマソウ、ミヤマキンバイ、ヤマブキソウ、チョウセンエンゴサクなどの草が青い芽ときれいなつぼみを咲かせ、春の訪れを告げる。

夏にはヒトツバタゴ、ハクウンボク、ヒトエノシジミバナ、エゴノキなどの木やオニユリ、アキレギア、アマドコロ、キリンソウ、スズランなどの草、そして蓮、スイレン、ミソハギなどの水生植物が真夏の暑さを吹き飛ばしてくれる。

秋にはイワギク、キク、チョウセンシオン、ヨメナなどが咲き乱れ、有実樹園の柿、栗、なつめなどの実が収穫の喜びを伝えてくれる。

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◇ 水の香り山林展示館には、山林と湿地の生態が展示されている。ⓒ Gニュースプラス ホ・ソンリャン

樹木園には訪問客の便宜を図った訪問客センターをはじめ、展望台や芝生広場、森の憩いの場、休憩デッキ、飲み水用蛇口など、各種付帯施設が完備されている。

地上2階、地下1階、延べ面積500坪の広さを誇る水の香り山林展示館には樹木園の四季をテーマにした写真展などの企画展示会や多彩な常設展示会が開かれている。湿地の生態系や100種類以上の木が展示された体験空間も見逃せない。

樹木園のてっぺんにある木製の展望台に登ると、花や水の香り漂う樹木園の全景が目に飛込んでくる。

「森の解説プログラム」、「細密画コンテスト」、「様々な実を使った生態工作体験」など子供たちを対象にした様々な体験プログラムも充実している。6月には近くの幼稚園の子供たち4,000人を対象に「森の幼稚園教育」を実施する予定だ。

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◇ 水の香り樹木園は水清洞という地名から、水をテーマにしたテーマ館が多数設けられている。ⓒ Gニュースプラス

樹木園には売店や食堂がない。その代わりにお弁当やおやつを持っていくと、テーブルや椅子が用意されたピクニック広場で食事を取ることができる。ゴミ箱がないため、ゴミは全て持ち帰らなければならない。

地下鉄鳥山大駅で下車、歩いて5分の場所にあり、乗用車ではソウルから約1時間30分、水原(スウォン)、華城(ファソン)、龍仁(ヨンイン)、平沢(ピョンテク)などの京畿南部からは30分~1時間ほどかかる。

樹木園は夏期(3月1日~10月31日)は午前9時から午後6時、冬季(11月1日~2月28日)は午前0時から午後5時まで開園されており、定休日は毎週月曜日だ。入場料は大人1,000ウォン、子供500ウォン。お問い合わせ: 031-378-1261、http://mulhyanggi.gg.go.kr

ⓒGニュースプラスニュース | イム・ジョンソン jslim123@kg21.net

http://gnews.gg.go.kr/news/news_detail.asp?number=201202231331107055C049&s_code=C049