日本にも劣らない！韓国のオススメ温泉
年末年始が近づき、肌寒い天気が続くほど、足を運びたくなる場所、それが「10袋の漢方薬」にも匹敵する薬用効果満点の温泉だ。厳しい寒さに背中が丸まる季節、温かい温泉につかると背中や肩の緊張がほぐれ、「イイ湯だな〜」思わず鼻歌を歌いたくなるのでは？
許浚(ホ・ジュン)が書いた東医宝鑑(とういほうかん)には「温泉水は、筋肉や各種皮膚病に効果的」だと明記されている。温泉には硫黄成分が含まれているため、水自体が熱く、各種風病による血管や血脈、関節の緊張、皮膚の感覚の衰えにより手足の動きが鈍る症状、らい病や疥癬(かいせん)、疥(はたけ)などに効果的だとされる。
血液を浄化し、健康な血管を維持することで、栄養成分や酸素、ホルモンや酵素などが体中の組織や器官にまんべんなく供給され、老廃物を運搬する血液固有の機能がアップする。これが若さを保つ秘訣だと言うが、体が火照りながら血液の循環が良くなる温泉は、まさに若さを保つ特効薬だと言えよう。
血液の循環が良くなると、体内に充分な気が流れ、臓器の機能が高まり、新陳代謝を活発化させる。体温が上がると、汗をかき、体中の老廃物が流れ落ち、これにより汚れた血液が浄化され、かゆみなどの症状がおさまる。また、気と血液の循環が良くなることで、更年期に現れる神経痛や婦人科疾患などが和らぐという。

アルカリ性温泉は、神経痛、リウマチ、神経麻痺、運動障害、外傷後遺症、不眠症、骨折、貧血、神経衰弱、ヒステリー、婦人科疾患、皮膚炎などに効果的だとされている。また、泉質がやわらかく、温熱による鎮静効果があり、血液循環や中枢神経系の反射･吸収作用を促進させる。 単純炭酸泉は遊離炭酸が含まれている温泉水で、高温になると炭酸が気化してしまうので、微温泉や冷泉などに多く見られる。昔から高血圧湯、心臓湯と呼ばれていたように、炭酸ガスが肌に吸収されることで、毛細血管を刺激し、血管を広め、血圧を下げて心臓への負担を減らす機能がある。貧血、動脈硬化、便秘、不眠症、心臓病、膀胱炎、通風、糖尿病、肥満症、生殖器障害、消化器疾患などに効果的だ。
ゲルマニウム泉はゲルマニウム原石が体内に流れる電流の陰陽を調節する機能を高め、酸性体質をアルカリ性に変え、各種重金属汚染を中和させる働きをする。また、痔や女性の冷え性、生理不純、熟睡、快便、集中力アップなどに効果的だとされる。脱臭や防臭作用があり、湿疹、水虫、ふけなどを防ぐ。
硫黄泉は、どんな体質にも効果的な温泉だ。石鹸を使っても泡立つことがなく、慢性皮膚炎や慢性気管支炎、喘息、婦人科疾患、不妊症、性病、慢性リウマチ、神経痛、動脈硬化、糖尿病などに効くとされている。服用すると、新陳代謝を活発化させ、呼吸器や心臓器を安定させるほか、糖尿や中風などにも効果があるという。但し、腸が弱く、よく下痢をする人は絶対に服用してはいけない。
入浴方法も体質によって異なるなめ、自分の体質を知った上で入浴することを勧めたい。太陽人(朝鮮時代の医学で分類した四つの体質中ひとつ)は上半身に比べて下半身が弱く、長時間座って仕事をしたり、長時間歩く運動を苦手とする。太陽人の場合、ナトリウムやラチウム成分が含まれた食塩泉に入浴すると、リウマチや神経痛、創傷、腰痛、筋肉痛などの下半身関係の各種疾患を予防、治療することができる。これは太陽人によく見られる貧血派生疾病を予防し、特に不妊で悩む女性に効果的だとされている。
想像するだけで、幸せな気分になり、疲れやだるさを忘れさせてくれる場所、冷たい風が吹きつける冬にはもってこいの場所、それが温泉だ。温かいお湯につかって日頃溜った疲れを回復させる「幸せな入浴タイム」に皆さんをご招待。
思わず足を運びたくなる温泉<利川スパプラス>その昔、農夫が目を洗ったところ、目の病気が治ったという伝説が伝えられているほど、優れた効能を持つとされる利川温泉(イチョン・オンチョン)。その中でも600年の歴史を誇る由緒正しい温泉「スパプラス」は、昔から「薬水霊泉」と呼ばれ、広くその名を轟かせてきた。チムジルバン(サウナ)やプール、ウォーターパーク施設などが完備された水上テーマパークとしてリニューアルオープンしたこの温泉は、また違う楽しさで好評だ。

各種施設の中でも特に人気なのが屋内プールと露天レジャー風呂だ。露天風呂にはコーヒーやアロマ、清酒を混ぜた多色多様な4つの温泉がある。大浴場には木酢湯、清酒湯、高麗人参湯など20種類以上のお風呂が設けられている。温泉水はナトリウムが多く含まれた単純ナトリウム泉で、塩化カルシウムやマグネシウム、炭酸カルシウムなどが入っており、皮膚病や神経痛に効果的だ。

また、童話の国「子供テーマパーク」は幼児や子供連れの家族客に評判だ。さらにバラエティー豊かなメニューの揃ったフードコートも子供からお年寄りまで幅広い年齢層に合わせた味付けやサービスで人気を呼ぶ。
「他とは水質が違う」<カリビアンベイ・スパビレッジ>

カリビアンベイ・スパビレッジはスパ施設が完備された単独家屋式の休息空間として、家族連れや恋人に人気の場所。森の中に建てられているため、窓を開けると一面雪景色が広がる。 ビレッジの中には、水の流れを利用してマッサージや指圧、物理治療などの効果を出す最先端スパが設けられており、内にはビーチチェアや冷蔵庫などの便宜施設も整えられている。スパビレッジに設置されたスパは、首や肩のこり、腰痛などを和らげるだけでなく、血液循環やストレス、体型管理や肌の美容にも効果的だ。
また、首周りの筋肉をほぐすネックシャワー、全身マッサージが可能なボディーマッサージ、泡を使って体を刺激する気泡浴、強力な波で水の上に体を浮かばせるフロー湯など、多様な効果を持つ設備が設けられており、日頃で溜ったストレスや疲れを解消してくれる。
雪景色を眺めながらのんびりくつろぐ<雪岳ウォーターピア> 雪岳山(ソラクサン)の麓にあるハンファコンドミニアムウォーターピアは山と海、そしてスパテーマパークが合わさったみどころいっぱいの温泉テーマパークだ。雪岳山の天然温泉水を利用した異国情緒溢れるウォーターパークは、国内でも最大規模を誇り、雪岳地域の観光には欠かせない場所として脚光を浴びている。ウォーターピアでは、ナトリウム、カリウム、塩素、硫酸などを含む49℃のアルカリ性重炭酸ナトリウム温泉水を100％使用、流れるプール、屋外レジャースパ、キッズプール、スライダー、野外プールなどの施設を完備しており、レジャーと健康を兼ねた施設として人気を集めている。
ウォーターピアの最大のメリットは温泉とスパ、水遊びを同じ料金で同時に楽しめるという点と水遊び施設で使われる水に100％天然温泉水を使っているという点だ。アクアドームにある水深1mの大型プールには、多様な機能の水治療施設が設けられている。熱いお湯で疲れをとった後は、少しだるけた心身をリフレッシュさせる露天風呂に行き、雪岳の風に当ってみるのもいいだろう。
素敵な思い出を胸に…<温陽温泉> 太祖(テジョ)から、世宗(セジョン)、世祖(セジョ)、成宗(ソンジョン)、顯宗(ヒョンジョン)、粛宗(スッチョン)、英祖(ヨンジョ)、正祖(チョンジョ)まで、朝鮮の歴代の王たちは皆、温陽温泉(オニャン・オンチョン)をこよなく愛したという。もちろん温泉水の効能や効果を期待したためだ。興宣大院君(フンソンテウォングン)もこの場所に専用の浴室を設けたほどで、温陽温泉は昔から「温泉白眉」と呼ばれ、多くの病人を治療してきた逸話が伝えられている。
牙山(アサン)の温泉は、温陽温泉、道高温泉(トゴ・オンチョン)、牙山温泉に代表され、その中でも温陽温泉は水温が58℃前後と高いことで有名だ。高温の温泉の場合、主な成分にラジウムが含まれているため、疲労回復にもってこいだ。温陽温泉水は弱アルカリ性で、ナトリウムやカリウム、炭酸など、微量のイオン成分の濃度が高いことで知られている。また、豊富で良質な水が充分に供給される深夜は、やわらかい水質が肌を薄く包み込み、肌をすべすべにさせてくれる。日本のある研究結果によると、ここの温泉水が筋肉や関節リウマチ、半身不随、ヒステリー、湿疹、胃腸病などの治療に効果的だという。
温陽温泉は最近ブームのテーマパーク型温泉のような賑やかさはない。その代わり、良質な水の温泉水や見事な眺めが広がる露天風呂、昔ながらの温泉の面影が訪れる者を楽しませてくれる。多種多様なスパの代わりに、のどかな温泉情緒をじっくり味わい、懐かしい過去の思い出に浸ってみるのもいいだろう。　
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