海外建設受注、回復する見込み

投稿日d 2004-01-06 ヒット数 5928

コンテンツ

建設交通部によると去年の海外建設受注は総37億ドル(年末基準)で、2002年(61億ドル)に比べて不振だった。 

これは我が国の受注額の50%以上を占めっている中東地域がイラク戦争による不確実性増加で、石油、ガス田などのプラント工事発注が引き延びになり、90年代以後から主要受注地域の中ひとつである東南アジア地域も景気低迷とSARS影響などで大型工事発注が減ったからである。 

これと共に、企業等の受注戦略が物量確保よりは収益性を主として変化されているし、国内不動産景気の活況勢で企業等が国内営業に集中したのもその原因である。 
しかし、今年には海外建設受注の対内外的与件が大きく改善するように見える。 

まず、中東地域でイラク終戦後に安保脅威解消などで、その間延ばされた建設プロジェクトの発注が続く見こみであるし、特に、イラク戦後復旧事業(186億ドル規模)が本格化されることによって、受注与件が去年より大きく改善することと期待されている。 

また、世界経済の回復傾向に負って、東南アジアの建設景気がよくなることと予想されるし、ロシアも6%以上の高い経済成長率を見せていて、精油及び石化工場建設などで発注物量の拡大が予想される。同時に、対内的には住宅・建築景気の不確実性増加で大型建設企業を中心に海外建設事業強化が予想される。 

出処;2004.1.2 建設交通部