京畿道の農業技術院、果樹への火傷病発生時期を目前に控え予防に総力

投稿日d 2022-04-24 ヒット数 261

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○ 果樹火傷病の感染拡大防止と予防のための中央-地方合同現場予察を推進
○ 果樹火傷病の事前予防のためとなる予測情報システムの導入により、適期に薬剤による防除を推進
○ 果樹火傷病の公的防除埋立地の管理及び代替作物の植栽を通じた農家への所得保全

京畿道農業技術院は、果樹火傷病の本格的な発生時期を目前にしている中、合同精密予察、開花期予測システムの設置・運用、迅速な損失補償金の支給、埋立地の事後管理など、果樹火傷病の予防に全力を挙げていると24日発表した。
まず、道の農業技術院は、農村振興庁や市・郡の自治体と協力して、道内にある29の市・郡にあるリンゴ・ナシの全果樹園につき、5月、6月、7月、10月と年に4回合同予察及び精密調査を行う予定である。
また、リンゴ・ナシの花が開花して萎れる時期に、農業従事者が気象条件を考慮しつつ適宜農薬を散布できるよう、平沢市など京畿道内の主な果樹栽培地域である10の市・郡に100以上の予測システムをテスト設置し、関連情報を提供している。
京畿道農業技術院は、果樹火傷病に感染したため公的防除によって損害を被った農業従事者を対象とする補償金も支給する。火傷病が発生して埋め立てが行われた地について、梅雨の時期に土砂が流出することを予防するための排水路整備、土壌の被覆等について集中的な現場点検も行う計画だ。
埋立地補償農家の農地利用実態をベースに、所得作物の栽培、道内栽培適切地域、流通・販売等を考慮した地域ごとの代替作物発掘研究に関するガイドラインも発刊する予定だ。
キム・ソクチョル京畿道農業技術院長は、「果樹火傷病予防のための精密調査や時期別の薬剤による防除も重要であるが、ひとえに農業従事者の関心・観察・通報が必要となる」と語り、「事前予防のため関連機関と協業して度々の現場予察、迅速な補償金支給、代替作物の研究開発等に最善を尽くしていきたい」と述べた。
果樹火傷病はリンゴ・ナシ等のバラ科約180種にて発病し、葉・花・枝・実などがまるで火であぶったように組織が黒または褐色に乾燥するという病気で、法定検疫病害虫である。感染の広がる速度が速いため、発生したら10日以内に必ず埋立・償却等の公的防除を行う必要がある。
昨年京畿道では、7市・郡の184農家にて99ha規模の果樹火傷病が発生したため、リンゴ・ナシをすべて埋め立てている。今年は現段階において発生農家は存在しない。果樹火傷病は口蹄疫・鳥インフルエンザ等の家畜伝染疾病と同じく治療のための薬剤が存在せず、廃園措置された果樹園では3年間リンゴ・ナシなどの宿主植物(病原体に寄生される植物)を植えることができないため経済的被害が大きくなることから、こまめな現場精密調査と薬剤防除を通じた事前予防が重要である。