京畿道、全国初の「訪問型ワクチンバス」を運営…未登録の外国人も新型コロナ予防接種が可能

投稿日d 2021-10-06 ヒット数 188

コンテンツ

○ 6日から8日まで、安山地域の外国人労働者のいる小規模事業所などでワクチンバスを運営
– 外国人労働者の名簿を確保し、ワクチン接種を実施。未登録外国人も労働事実確認書などで身分が確認できる場合は現場で接種を実施。1日約100回接種可能
– 「京畿道無料移動診療」と連携し、接種に参加した小規模事業所の労働者などに移動健康診断も提供
– 市・郡別に需要を把握して10月末まで運営予定

京畿道は全国で初めて外国人が密集している事業所などを訪問し、ワクチン接種を行う「訪問型新型コロナウイルス予防接種バス(ワクチンバス)」を運営する。

京畿道は6日午前、安山市檀園区に位置する韓国産業団地公団の京畿地域本部で、初めての「ワクチンバス」の運営を開始した。

ワクチンバスは、今まで外国人労働者の移動健康診断事業で使用していたバスをそのまま活用し、医師1名、看護師2名、運転手1名の4名が乗車する。

ワクチンバスは1日約100回分の接種が可能だが、京畿道は、まず外国人労働者の名簿が確保できた事業所を中心にワクチンバスを運営する計画だ。未登録外国人だとしても、事業主が発行した労働事実証明などにより身分が確認できた場合は、臨時管理番号を付与して現場ですぐに予防接種を実施する計画だ。その他に、外国人労働者の家族、留学生、韓国人の未接種者も本人が希望する場合は接種を受けられる。

接種するワクチンは、30歳以上の場合は「ヤンセン」、18~29歳は市・郡別のワクチン需給状況と対象者の条件を考慮してmRNAワクチン(ファイザー、モデルナなど)に分かれている。

新型コロナウイルスの予防接種に参加した小規模事業所の労働者など、対象者には医療脆弱地域の住民を訪問診療する「京畿道無料移動診療」事業と連携し、健康診断や事例管理などを追加で支援する予定だ。

これに伴い、京畿道は「接種チーム(京畿道)」と「支援チーム(市・郡)」を構成し、接種と健康診断のために2台のバスで現場接種班を構成して、道内で外国人を雇用している工場・農場、外国人密集地域などを巡回する方針だ。接種チームは予診・接種及び異常反応の観察を行い、市・郡支援チームはワクチンの管理、接種登録、スケジュール管理、通訳、ボランティアなどを支援する。

京畿道は、6日から8日までは外国人労働者が最も多く居住している安山地域でワクチンバスの試験運行を行い、この期間中に市・郡別に需要調査を実施し、10月末までバスを運行する方針だ。

ワクチンバスの運行は、未登録外国人のワクチン接種率が低いことによる措置である。京畿道が独自に行った調査によると、1回以上ワクチンを接種した割合が、登録外国人(京畿道内約50万2,000人)は74.7%で、韓国人の75.0%と似た数字だが、未登録外国人(京畿道内約10万人)が55.9%と推定されている。

このように未登録外国人のワクチン接種率が低い理由は、▲違法滞在の取り締まり処罰に対する心配、▲労働者・事業主の接種に対する認識不足、▲複雑な接種手続きなどによるものと京畿道は推測している。

京畿道保健健康局のリュ・ヨンチョル局長は、「外国人の感染者の発生が続いている傾向であり、集中的な管理が必要なため、道内で外国人を雇用している事業主は、積極的に接種を奨励して欲しい」と述べ、また「接種が必要な韓国人・外国人がいる事業所ならば、どこでも駆けつける予定だ」と語った。