後代の遺産!楊平で出会う現代美術

投稿日d 2017-01-17 ヒット数 276

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[京畿文化サロン5] 楊平郡立美術館、開館5周年記念「私たちの時代の遺産」展を開催
来る2月19日まで美術館所蔵作品129点を展示

양평 현대미술관 전경사진
楊平郡立美術館は開館5周年を記念して「私たちの時代の遺産」展を開催している。

2011年12月16日、カレンダーによるとこの日は金曜日で、「世界貿易機関(WTO)」がロシアを154番目の会員国として加入させた日だった。前日15日には米国がイラク戦争の終戦を宣言し、翌日17日には金正日が死亡した。

この日、よく保存されていた自然環境と休養地としてのみ知られていた「楊平」に、文化と芸術のアイコンが登場した。現代美術専門の美術館である「楊平郡立美術館」である。

楊平郡立美術館は、開館記念展示「魔法の国、楊平」(2011年12月16日~2012年2月19日)の幕を上げるとともに世界に伝えられた。

丁酉年新年を迎え、「私たちの時代の遺産」展が開かれている楊平郡楊平邑陽根里「楊平郡立美術館」へ出かけることにした。

 

◇ 私たちの時代の象徴こそ後代の遺産!

미술관 관람하는 어린이 사진
「私たちの時代の遺産」展の展示場で子ども観覧客がチャールズ・チャン作家の作品「Crack-K-K」を見ている。

5日午前、楊平郡立美術館の展示場では、子どもの楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
小学生くらいの子ども2人が壁にかけられた絵の前で首をひねりながら笑っていた。ヘッドホンを着けた女性が2つに割れた赤いハートを見ながら驚く様子が描かれた絵を見ていた。チャールズ・チャンの作品「Crack-K-K」(キャンバスにアクリル、130×130cm)である。

これは、楊平郡立美術館で来る2月26日まで開かれる開館5周年記念展示会「私たちの時代の遺産」展のワンシーンである。

楊平郡立博物館は、去る5年を振り返ってより素晴らしい文化・芸術の発信地として発展するため、5周年となる昨年12月16日に展示会の幕を開けた。展示作品として、楊平郡立美術館が去る2011年から2015年まで購入した所蔵作品のうち立体・平面・メディアなど、様々な分野の美術作品129点を披露している。

 

◇ 現代美術の動向を一目で

現代美術を規定することは簡単なことではない。私たちは秒単位で動くスピーディーなスマート時代を生きているからだ。多様性が存在する中で、同類項は一定の間隔を置いてトレンドとして繰り返される。そのような中で美学的視線を追う作家の視線は、そのまま作品に投影される。

展示場の作品は当代の姿であり、未来の遺産だった。その地点を追う瞬間は、しばし燦爛と輝く。

미술관 관람하는 사진
招待作品であるチョ・ヨンチョル作家の「都市のための四足獣2016」(ポリカーボネートとステンレススチール、80×250×280cm、2016年作)

展示場に入ると一番はじめに目に付く作品は、招待作品であるチョ・ヨンチョル作家の「都市のための四足獣2016」(ポリカーボネートステンレスとステンレススチール、80×250×280cm、2016年作)。

どこかを見据えるような馬の形状の作品だ。チョ・ヨンチョル作家の彫刻作品は、都市を生きる匿名の人々の中で自らの存在を知らせるような印象を与える。都市の中で野生動物は人間の思惟の真ん中にいる。自然と野生動物、そして人間が共存するべき地点は、移動を通して新しく生成されるだろう。その地点で生成される情緒的交感が燦爛と輝いていた。

イム学芸員によると、この作品は現代美術の多変化を深く刻み、場所による象徴的な受け入れを意味している。この展示のテーマである「私たちの時代の遺産」を代表している印象を与えているようにも感じる。

ゆっくりと歩みを進めた。展示は2016年から逆順に構成されている。歩みが止まる場所は2014年ブースだった。

미술작품
画家TaeJung Lee的作品“W.S1401”(油画,162.2×112.1cm,2014年作)

イ・テジョン作家の作品「W.S1401」(油絵、162.2×112.1cm、2014年作)は、人物が備える雰囲気を単色或いは控えめな彩色に依存して表現されたのが特徴の表現主義作品である。動的な筆のタッチは感情調節を意味し、父と娘が戯れる様子が描かれ、家族の暖かい愛が表現されている。

2011年所蔵ブースへと歩みを進める。

イム学芸員が紹介してくれた次の作品は、イ・ドンピョ作家の「沙里院駅に集まった避難民たち」(油絵、132×162cm、2006年作)。故郷への懐かしさが込められた作品で、作家自身が韓国戦争当時に南へ避難しながら経験した失郷民の記録でもある。

미술작품
イ・ドンピョ作家の「沙里院駅に集まった避難民たち」(油絵、132×162cm、2006年作)

統一を願う母を象徴的に表しているのが特徴でもある。作品の右下を見ると、作家の文句がこのように記されている。「失郷難民、イ・ドンピョ。2006」。原色の画面に寒色と暖色による線処理と太い線で作業した技法は、堅固で安定的な印象を与えている。

 

◇ 多彩な展示空間を保有、2014~2015年京畿道最優秀美術館にも選定

楊平郡立美術館は展示空間がオープン型・スロープ型・仮囲い移動が可能な空間など、他の美術館では見られない多彩な形態の展示空間を保有している。

直六面体の堅く滞った展示空間の限界を補い、現代美術の多様性のように様々な特徴を発現できるよう設計してリノベーションした空間である。

そのような点から、今回の展示は多様性に出会える機会でもあった。

작품을 관람하는 엄마와 아이들
展示場を訪れた母と子どもたちが展示作品を眺めている。

ここは、去る2014年から2015年まで2度にわたり京畿道最優秀博物館・美術館に選定された栄誉を抱く場所である。特に、楊平教育支援庁などの様々な教育機関と連携して業務協約を締結し、創意体験の教育分野に及ぼす影響力も感心を集めている。

美術館の所蔵品は、次世代に引き継いでいく現代の遺産である。このような価値に足並みを合わせて、楊平郡立美術館の作品は毎年専門家10名余りで構成される所蔵品市民委員会によって選定されている。また、楊平地域の美術空間として、地域の居住作家の作品も見落としていない。

これは楊平居住作家の文化的遺産価値を遺贈する地域美術館のもう一つの機能でもある。地域の芸術家が生産して地域機関がその作品を収集し、再び地域美術館が展示して提示することこそ、地域と共有して地域の価値を創造することである。

楊平郡立美術館のイ・スングン広報チーム長は、「楊平地域に限られた小規模美術館であったならば、今後グローバル・プロジェクトなどの大きな展示を誘致して全国から訪れる家族美術館となり、また階層に関係なく皆が楽しめる心地よい展示館になるよう願っている」と述べた。