安山、大韓民国のグローバルシティ

投稿日d 2013-01-24 ヒット数 493

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安山、大韓民国のグローバルシティ

東アジアの拠点、西海岸時代の到来
京畿西部

安山(アンサン)は大韓民国初の計画都市であり、都市全体が計画的かつ精巧に開発された田園都市である。安山の都心緑地率は74%で、全国の自治体の中ではトップを誇り、国家産業団地の安山スマートハブ(旧半月(パノォル)・始華湖(シファホ)国家工業団地)は、国家経済を支える大きな役割を果たしている。また、世界最大の安山始華湖潮力発電所、海や塩田などの天然の観光資源を保有する大阜島(テブド)、葦湿地公園などを持つグリーン海洋観光都市への飛躍を続けている。
 
韓国の中の世界、元谷洞多文化村特区

地下鉄4号線の安山(アンサン)駅で下り、1番出口を出ると道の向かい側に異国情緒あふれる光景が広がる。ここは、外国人労働者や移住者、韓国人が助け合いながら共存する多文化共同体の集結地で「国境のない村」と呼ばれている。元谷洞(ウォンゴクトン)一帯には67ヶ国から来た7万人以上の外国人と300の外資系企業が密集している。ここには、インドネシア、スリランカ、バングラディッシュ、中国のお店など、多様な国の食べ物や異国情緒溢れる風景を楽しみに来た人たちで常ににぎわいを見せている。

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◇ 安山で ⓒ G-LIFE編集部
 
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◇ 沈薫の小説「常緑樹」の実際の主人公である崔容信氏を称えるための崔容信記念館では、様々な記念行事が行なわれる。ⓒ G-LIFE編集部
 
1994年から安山で、海外からの移住者のための奉仕活動を展開してきた非営利民間団体の「安山移住民センター(旧安山外国人労働者センター)」は外国人の人権や権益のための活動を多方面から行なっている。また2008年3月23日に全国で初めて、市が運営する外国人住民センターがオープンし、外国人に各種行政サービスやプログラムを提供している。国際結婚や外国人労働者家庭のための「コシアンの家」や移住女性相談所の「ブリンク」、「国境のない村祭り」など、住民のための様々な活動が行なわれている。こうした取り組みから、2009年の夏から政府は、安山元谷洞一帯を「安山多文化村特区」に指定。国内外の各界各層がベンチマーキングするため、ここを訪れるなど、多文化政策の代表的な都市として脚光を浴びている。
 
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◇ 安山外国人住民センターの建物の外壁は多文化都市の特徴をよく表している。 ⓒ G-LIFE編集部
 
星湖李瀷、常緑樹、チェヨンシンの魂宿る

歴史と現代が調和を成しながら発展してきた安山は、実学思想を集大成した星湖(ソンホ)李瀷(イ・イク)が学問を勉強した場所。李瀷は2歳の時に父親が流刑に処され、他界した後、母親クォン氏と一緒に故郷の安山瞻星里(チョムソンニ、現在の一洞)に移り住み、学問の習得に励んだ。安山市一洞の星湖ギルを歩いていくと、星湖公園のなだらかな山裾に星湖・李瀷の墓があり、この近くには2000点以上の実学関連の遺物が展示された星湖記念館がある。

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◇ 安山は実学思想を集大成した星湖・李瀷が学問を習得した場所として有名だ。星湖公園の近くには、李瀷の墓地と一緒に2000点以上の実学関連遺物が展示された星湖記念館がある。ⓒ G-LIFE編集部
 
さらに安山は、沈薫(シム・フン)の小説「常緑樹」の実際の主人公である崔容信(チェ・ヨンシン)が農村啓蒙運動を行なった場所として広く知られている。崔容信は1931年、セムコル、今の安山市本五洞(ポノドン)のセムコル教会で農村運動や夜学などの意識啓蒙運動を繰り広げた。市は、この崔容信を称えるため、2007年に崔容信記念館を建設、「泉谷(チョンゴク)教習所」を再現した。
 
大阜産のぶどうとグラン・コートワイン
 
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◇ 大阜産のぶどう ⓒ G-LIFE編集部

大阜(テブ)産のぶどうは海の涼しい海風や適切な湿度、一日の気温差、ミネラル豊富な土壌など、ぶどうの生産に適した環境が整っている天然の立地環境の中で栽培されている。大阜ぶどうは皮が厚い上、他地域のぶどうに比べて糖度が非常に高く、香り高いのが特徴だ。大阜ぶどうで作ったワイン「グラン・コート(Grand Coteau、大きな丘という意味のフランス語)」は韓国のワイン市場を席巻するほど。爽やかななフルーツの香りとさっぱりした酸味、まろやかな甘さが特徴、レッドワインとローズワインの2種類がある。

大阜島は西海岸の代表的な観光スポットとして人気だ。大阜島の干潟では、マテガイやシオフキガイ、コドン、サザエなどを採取することができる。また、ハゼやヒラメ、メバル、アイナメなどを海で釣ることができるのもここのメリットだ。特に大阜島地域は様々な特産品で有名だが、六島(ユクト)はアサリと牡蛎が、豊島(プンド)はサザエの塩辛と天然のトゥングレ茶が有名だ。
 
韓国のムラーノ島「大阜島のガラス島博物館」

韓国のムラーノを目指す大阜島のガラス島博物館は43,000㎡の広い敷地にガラスの歴史やガラスの作り方、世界中のガラス作品など、ガラス工芸に関する様々な内容が一堂に会する場所。韓国国内外の有名な芸術家らの作品が観賞できる展示空間とガラス工芸を学びたいと思う人々に学習の場を提供しているガラス博物館、マックアート美術館をはじめ、天然のガラス作品を展示したテーマ展示館、海や葦原の自然景観が合わさった野外ガラス彫刻公園、海辺に沿って映画のラブシーンを思わせるラブロードなど、様々な見どころがあり、恋人や家族連れの観光客から人気を集めている。複合文化空間を目指すガラス島博物館は、西海が一望できる場所に位置しており、オートキャンプ場を完備しているため、一泊することもできる。
 
安山国際ストリート劇フェスティバル

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◇ 安山国際ストリート劇フェスティバル ⓒ G-LIFE編集部

安山では毎年5月になると、安山25時広場で「安山国際ストリート劇フェスティバル」が行なわれる。ストリート劇フェスティバルとしては韓国で初めての安山国際ストリート劇フェスティバルは、ストリートを舞台に人生のカタルシスを提示する世界中のパフォーマーたちが一堂に会するお祭りだ。お祭りでは、場所の制約を受けない小規模なサーカスやマイム、ジャグリング、パフォーマンスなどが披露される。2012年のイベントでは11ヶ国から来た66のチームによる公演やパフォーマンスで本格的なストリート劇を披露、約71万人を超える観客で大盛況を見せた。
 
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