富川、新しい想像力溢れる文化特別市

投稿日d 2013-01-10 ヒット数 414

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富川、新しい想像力溢れる文化特別市

東アジアの拠点、西海岸時代の到来
京畿西部
 
現在の富川市(プチョンシ)は1914年に設置された富川郡が1973年7月、市へと昇格したものである。1993年からの中洞や上洞の建設による都市化で、従来の旧都心部と新都心が合わさった「自給自足の街、富川」へと飛躍していった。これまで40年間、首都圏の中心都市として発展してきた富川市は、豊富な人的資源と国内外を繋ぐ四通八達した交通網などを活用し、文化・経済・交通・物流の中心地としての役割を果たしている。
 
ロボット、アニメ、水、弓、陶器
幅広いテーマの博物館が立ち並ぶ

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◇ アインスワールドは25ヶ国109点の有名建築物が25分の1に縮小、展示されているミニチュアテーマパークだ。レジャーや教育を同時に充足させる新しいタイプのテーマパークとして人気を呼んでいる。ⓒ G-LIFE編集部

富川市は通称「博物館の街」と言われている。現在ある博物館だけでも11ヶ所にのぼり、ロボットパーク、漫画博物館、弓博物館、水石博物館、ヨーロッパ陶器博物館、水博物館、教育博物館、自然生態系博物館、陶器博物館、植物園、パール・バック記念館などがある。また、現在先史遺跡博物館が建設中である。

富川テクノパーク内に位置する富川ロボットパークは、国内外で初めてのロボット常設展示会場で、富川市が特化事業に指定している次世代成長動力未来産業の知能型ロボット産業を積極的に育成していく所である。また、未来を担う子どもたちに夢や希望を与え、ロボットに関する学習の機会を提供する体験学習空間でもある。常設展示だけでなく、ロボット展示やロボット体験展などの企画展や各種ロボット教育プログラムなども開設されている。

韓国漫画博物館は、韓国漫画100年の思い出が詰まった場所。韓国漫画の歴史と現在を伺い知ることのできる作品や作家の紹介、体験展示、デジタルシアター(4D/3D)、漫画閲覧室などで構成されている。さらに富川市は2009年、韓国漫画映像振興院を設立し、韓国漫画産業の育成に努めるほか、海外市場の開拓や交流、富川国際漫画祭りを通した国際競争力向上への取り組みに力を入れている。

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◇ 陶器博物館では、陶器の歴史や種類が分かりやすく説明されている。ⓒ G-LIFE編集部

角弓は富川市を代表する伝統文化だ。伝統国弓の製造と技、弓道の意味を広くアピールし、「角弓と富川」を強調した故・金長煥(キム・ジャンファン)氏と故・金博榮(キム・バギョン)氏(重要無形文化財第47号、弓矢匠指定)の意志を敬い、富川市が、代々受け継がれてきた角弓に関する資料や製造方法、遺物などを一カ所に集め、2004年富川弓博物館を建設した。ここには角弓以外にも、様々な種類の弓や弓矢、火車など、国土を守ってきた武器や遺物が展示されている。
 
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◇ 富川市は2009年、韓国漫画映像振興院を設立し、韓国漫画産業の育成と発展に努めてきた。ⓒ G-LIFE編集部

最近のウェルネス文化に伴い、伝統陶器が注目を浴びている。悟亭区(オジョング)如月洞(ヨウォルトン)は昔の店村(チョンマル)陶器釜跡があることで有名だが、ここでは朝鮮時代末期から1980年代まで、生活陶磁品が焼かれてきた。富川市はここに富川陶器博物館を建て、先史時代から近代までの数千年間使用されてきた素焼き土器、釉薬を塗った陶器など、様々な陶器の種類を分かりやすく紹介している。ここの歴史を観察してみると、韓国の伝統的な陶器文化を理解することができる。
 
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◇ 水博物館では水の誕生と使命、歴史、大切さなどを学ぶことができる。ⓒ G-LIFE編集部
 
この他にも水石や関連資料など2,200点以上が展示された富川水石博物館、福田英子館長が寄贈した18世紀から近代までのヨーロッパ陶器やクリスタル作品、アンチーク家具を所蔵するヨーロッパ陶器博物館、水の誕生や消滅、利用の歴史や大切さなどをビデオや展示品でアピールする富川水博物館、教科書や参考書、表彰状や学用品などの学習資料4,700点や古書が時代別に展示されており、韓国教育の移り変わりを伺うことのできる富川教育博物館、都市ではなかなか見られない韓国の淡水魚や恐竜の化石などが展示された自然生態系博物館、桃の花をモチーフにした温室で珍しい植物が観賞できる植物の楽園、富川植物園、世界的な文豪であり社会事業家のパールバック氏の博愛や犠牲精神を継承するため、遺物232点が保管されているパールバック記念館などがある。
 
富川市のおすすめ観光地
 
野人時代キャンプ場
富川市遠美区(ウォンミグ)吉主路(キルチュロ)にある野人時代キャンプ場は、8万4,368㎡の敷地に90棟のテントが並ぶ都心の野外キャンプ場だ。映画鑑賞、文化公演、展示会など家族連れに最適なプログラムが常時行なわれており、韓国アニメ映像振興院やキムチ体験館など、周辺のコンテンツ施設が組合わさったストーリー型のコミュニティ空間として脚光を浴びている。
(利用料金 : マイテントゾーン1万5000ウォン、レンタルテントゾーン3万ウォン / 予約 : www.bccamppark.kr)
 
富川トゥルレキル(ウォーキングコース)
静かに歩きながら自分を見つめ直すウォーキングブームに合わせて、富川市を囲む鵲洞山(チャクトンサン)、遠美山(ウォンミサン)、聖柱山(ソンジュサン)などの山々や公園、河川、平野を街道で結ぶウォーキングコースを開発。道の特性に従って、古康(コガン)先史遺跡公園から始まる郷土遺跡森林コース、森林浴コース、水辺コース、黄金高原コース(ハイキング)、ヌリコースの5つに分け、42.195kmの道を楽しくウォーキングできるようにしている。
 
アインスワールド
2003年オープンしたアインスワールドは、ユネスコ指定文化遺産34点や世界の7不思議6点など、25ヶ国に広がる109点の有名建築物を1/25に縮小・展示したミニチュアテーマパークで、夜になると、4wayライトでロマンチックな雰囲気を演出することで有名。レジャーや教育を同時に充足できる新しいタイプのテーマパークで2004年、ソウル市教育庁現場学習体験機関にも指定された。
 
富川国際ファンタスティック映画祭
映画やアニメ、ゲームを網羅する映像文化のメッカ、富川で1997年初めて行なわれた「富川国際ファンタスティック映画祭(以下、PiFan)」は変化と想像の文化都市、富川を象徴する最も代表的なイベントだ。大韓民国の映画ファンたちの絶大な支持を得るPiFanは新しい感性やエネルギー溢れるダイナミックな映画祭として、国内だけでなく、海外でもその名声を轟かせている。また、クリエイティブかつ進取的なプログラム構成で映画に対する多様な見方を提示しているとして高く評価されている。今年は7月19日から29日までの11日間開催された。映画祭執行委員会は今年5月、イメージキャラクターの「PiFanレディー」に女優のパク・ハソンを抜擢した。
 
キムチ名人・金順子(キム・スンジャ)のキムチテーマパーク
キムチや韓食文化への関心が高まりを見せる中、キムチ名人で有名な金順子氏のキムチブランドとコンテンツを活用した「富川キムチ体験館」が富川映像文化団地内の韓屋体験村にオープンした。毎週火・木・土曜日には子どもから大人まで、誰でもキムチづくりを体験することができ、自分が漬けたキムチ(1.5kg)は持ち帰ることができる。週末も別途の予約なしに参加可能。
(参加費 大人30,000ウォン、子ども10,000ウォン / 予約 : blog.naver.com/kimchik1 / 070-4251-1212)
  
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 ◇ 野人時代キャンプ場 ⓒ G-LIFE編集部
 
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◇ 富川トゥルレキル ⓒ G-LIFE編集部

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◇ アインスワールド ⓒ G-LIFE編集部
 
芸術教育特化地区「富川アートバレー」事業
富川市は「文化特別市、富川」に見合ったエリート芸術の大衆化を目的に、ユニークな事業を推進している。昨年3月から推進中の「富川アートバレー」事業がそれだ。富川アートバレー事業は、管内の芸術インフラ資源を活用し、学生たちにエリートな芸術を経験する機会を提供することで、想像力や人格の向上を図るというもの。

今年対象となるのは、管内の小・中学校94校と高等学校1校、特殊学校2校など合わせて97校の学校だ。昨年65校を対象に初めて事業を施行した結果、73のプログラムを通して集計された平均満足度が95.5%とほぼ満点に近い数字を記録、大好評を得る結果となった。

支援分野は各学校の特性に合わせた芸術教育プログラムで、合唱、器楽、管楽器、国楽、伝統音楽、アニメーション、演劇、舞踊、美術、ダンススポーツなど様々。富川市は芸術教育特化地区としての特性を強化していくため、来年には管内の全ての高等学校へとその対象を広げ、2014年には一般の市民にもサービスを提供していく予定だ。

http://gnews.gg.go.kr/news/news_detail.asp?number=201207271350111026C059&s_code=C059