お母さんには休息を、子供には遊び場を
(2012.04.18)

「子供大好き育児サランバン」議政府にオープン
金知事、絵本の読み聞かせや育児遊びなどを体験

◇ 18日、議政府で開かれた「子供大好き育児サランバン」のオープン式に参加した金文洙京畿道知事が子供たちに絵本を読んであげている。ⓒ Gニュースプラス　ホ・ソンリャン

「アリは小さい」
「大丈夫だよ！よいしょ、よいしょ、僕は力持ち！」
「はりねずみはハリだらけ」
「大丈夫だよ！ツンツン僕は怖くない！」

金文洙(キム・ムンス)京畿道知事が「母親」役を買って出た。子供たちを膝に座らせ「大丈夫」の絵本を読んであげたり、赤ちゃんの前でいないないばーをする「ふろしき遊び」、他のお母さんたちと一緒にパラシュート型の布を広げて遊ぶ「パラシュート遊び」などをして、子供たちと団らんの一時を過ごした。18日、議政府市(ウィジョンブシ)議政府2洞(ウィジョンブ・イドン)で開かれた「子供大好き育児サランバン」のオープン式での様子だ。

この日、京畿道に初めてオープンした「子供大好き育児サランバン」は出産前後の母親と乳幼児を対象にした育児支援サービスを提供する多目的保育施設だ。

くす玉割りから始まった「子供大好き育児サランバン」のオープンセレモニーには金文洙知事、芮昌根(イェ・チャングン)行政2副知事、イ・ジェヨン保健福祉部保育政策課長、金京鎬(キム・ギョンホ)京畿道議会副議長をはじめ、乳幼児たちの親など、80人余りが参加した。この日のオープン式は、水を得た魚のようにはしゃぎ回る子供だちで賑やかなセレモニーとなった。

この日、絵本の読み聞かせや親子の「五感発達遊び」などを体験した金知事は「子供を育てやすい京畿道を作っていけるよう、最善を尽くしていきたい。＂子供大好き育児サランバン＂のような親子で遊べる施設を道全域に広げていきたい」とし、育児サランバンの開所を祝った。

◇子供たちの母親と一緒に「パラシュート遊び」をする金知事 ⓒ Gニュースプラス　ユ・ジェフン

育児サランバンは京畿道がリニューアル費用、人件費、運営費などの事業費全額(1億5千万ウォン)を負担し設立されたもので、現在、京畿道北部保育情報センターが運営を任せられている。

京畿道北部保育士教育院(3階)と京畿道北部保育情報センター(4階)が置かれた議政府市保育センタービル5階に設けられた広さ396㎡の育児サランバン。

保育士1人と管理スタッフ2人が常時待機しており、時間制保育室、プレールーム、小講堂、ママカフェ、授乳室、おもちゃの国などの施設が整っている。一日最大30人までを収容、3回まで運営できる。

利用時間は月～金曜日の午前9時から午後5時まで、道内に住む満5歳以下の乳幼児とその親なら誰でも利用可能だ。インターネットでの事前予約が必要。プレールームは2時間ずつのタイム制となっている。

子供を見てくれる時間制保育室は午前9時から12時まで、午後1時から4時までの一日2回。18ヶ月以上の子供を対象に運営される。1週間に1度だけ利用可能。

利用料はプレールームが1タイム(2時間)1千ウォン(乳児1人)，時間制保育室は3千ウォンだ。

◇育児サランバンのオープンセレモニーで、くす玉割りが行なわれている。ⓒ Gニュースプラス　ホ・ソンリャン

◇ 「回転ヤシの木」のおもちゃで子供たちが遊んでいる。ⓒ Gニュースプラス　ホ・ソンリャン

◇ おもちゃと絵本が借りられる「おもちゃの国」の様子　ⓒ Gニュースプラス　ホ・ソンリャン

育児サランバンに入っていくと、黄緑色、空色、アイボリーなどのカラーが温かみのある空間を演出している。

入ってすぐに目に飛込んでくるのはヤシの木の形をした回転ブランコ。「回転ヤシの木」と呼ばれるこの遊具は布でできているほか、床にはマットが敷かれているので安心して遊ばせることができる。

部屋にはすべり台やお母さんと子供が一緒に本を読む空間が設けられている。向かい側にはブロックやパズルも準備されている。

育児に疲れたお母さんたちが、つかの間の休息をとることができるママカフェや、親子そろって遊べる小講堂もある。さらに、おもちゃや絵本が借りられる「おもちゃの国」もある。

5歳の娘を育てるイ・オッキ(41)さんは「キッズカフェや保育園よりも施設の造りが快適なところが気に入った。子供と一緒にちょくちょく遊びにくるつもりだ」と語った。4歳の娘を持つコン・スギョン(37)さんは「こんな施設がもっと早くできていたら良かったのに。今後も安全面に気をつけて施設を管理していってほしい」と語った。

育児サランバンの運営を総括するパク・ウンミ京畿道北部保育センター長は「育児サランバンは保育園とキッズカフェの機能を兼ね備えた空間で、お母さんには休息を、子供たちには遊び場を提供する」とし、「議政府だけでなく、保育環境がまだまだ整っていない抱川(ポチョン)、楊州(ヤンジュ)など、京畿北部の市町村にもどんどん広がっていくことを期待している」と述べた。

京畿道は少子化問題の克服と出産しやすい環境づくりのため、今年中に育児サランバン12ヶ所をオープンさせ、2015年までに70ヶ所に増やしていく計画だ。

 

◇ この日、育児サランバンのオープン式が終り、同ビル1階で金文洙知事主宰の“地元中心の室局長会議”が開かれている。ⓒ Gニュースプラス　ホ・ソンリャン

この日、育児サランバンのオープン式に続き、金知事は保育情報センターのスタッフと保育士育成過程の受講生を激励した後、同ビル1階に移動し、“地元中心の室局長会議”を開いた。

この日の会議で、京畿道は「子育てしやすい京畿道づくり」のための6つの核心テーマとして▶産業団地などに国公立保育園を建設、▶24時間の3交代保育園の拡充、▶施設未利用児童のための“子供とカフェ”運営、▶家庭保育士制度の活性化、▶保育教職員の待遇改善および力量強化、▶安心できる保育環境づくりなどを取り上げた。

会議には乳幼児の親11名も参加し、様々な意見が交わされた。彼らは育児相談家庭訪問サービスを続けていくことと、京畿北部地域に子供図書館を設置すること、子供大好き育児サランバンの拡充と週末運営などをリクエストした。

これに対して金知事は「国家政策における最も重要な事項は出産を奨励し、育児を助けることでなければならない。そのためには母親たちの発言をどんどん聞き入れていく必要がある」とし、担当職員に対して、この日出た意見を出きる限り取り入れていくよう指示した。

「育児サランバンをどんどん利用しよう！」

◇ 子供大好き育児サランバンに勤務する保育士のソン・ミジンさん　ⓒ Gニュースプラス　ホ・ソンリャン

「子供大好き育児サランバン」は普通のキッズカフェとは違い、保育士が1人、ママカフェやおもちゃの洗浄室などを管理するスタッフ2人が常時待機している。親としては安全への信頼度が増すはずだ。

保育士、管理スタッフなど、育児サランバンのスタッフは、育児サランバンのオープンに合わせて雇われた人たちではない。オープン前から一緒に準備を進めてきた人たちだ。誰よりも育児サランバンのオープン日を待ち侘びてきたことだろう。今日はそのうちの一人に会ってきた。保育士のソン・ミジン(26)さんだ。 

-オープンまでの準備は大変だったのでは？
「京畿道が積極的に支援してくれたおかげでスムーズにいきました。」

-室内の可愛らしいインテリアが目を引きますが。
「スタッフが小さい所までたくさん気を配りました。デザイン構成から小物づくりまで、全部私たちがしました。特に、子供たちが遊ぶ空間なので、安全と衛生、教育面に気をつけました。」

-今日のオープン式を見ていてどう思いましたか？
「子供たちが楽しそうに遊んでいるのを見て、とてもがんばって良かったと思いました。」

-育児サランバンの利用方法を教えてください。
「事前予約は必須です。プレールームは1タイム(2時間)の利用料が1千ウォン。小講堂で行なわれる体験プログラムも別途に予約した後、利用できます。プレールームと小講堂の利用者なら誰でもママカフェや授乳室を自由に使うことができます。」

-育児サランバンをピーアールするなら？
「お母さんたちが子供と一緒に安心してくつろげる場所です。たくさん利用してほしいと思います。育児サランバンに来る子供たちは、自分の子供のように接していくつもりです。」

-育児現場にいるスタッフの一人として、保育政策の改善点を挙げるとしたら？
「一時的な保育政策が非常に多いと思います。子供を持つ親への支援を増やし、子供たちが安心して健康に育つよう、長期間の支援政策を進めていかなければならないのでは。「子供大好き育児サランバン」の場合、京畿北部地域に一つしかないので、他地域から来るのは難しいんです。地域別に一カ所ずつあったら、他の地域のお母さんたちも気軽に利用できると思います。」

ⓒGニュースプラスニュース | ナム・ギョンウ namgw2011@gmail.com

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