絶滅の危機?!野生花大集合！
(2012.02.20)

[のどかな山林で「休」を楽しむ③]龍仁韓宅植物園
20万坪の敷地に36のテーマ庭園･･･東洋最大の総合植物園
1979年完成、自生植物･稀少種など1万種類以上の植物を保有

◇ 2003年に開園した韓宅植物園は20万坪の敷地に整備された36のテーマ庭園に1万種以上の植物が植えられた東洋最大の総合植物園だ。ⓒ Gニュースプラス

龍仁市(ヨンインシ)白岩面(ペガムミョン)玉山里(オクサンリ)にある韓宅植物園(ハンテク・シンムロン)は、飛鳳山(ピボンサン)の西側に位置し、陽地や陰地、渓谷、湿地などがうまく形成されている野生花にとっては、天国のような立地に建っている。

韓宅植物園は20万坪の敷地に整備された36のテーマ庭園に草本植物1,700種、木本植物700種、自生植物2,400種、外来植物7,300種の計1万種以上の植物を保有、植物園内に計900万本の植物が植えられている東洋最大の総合植物園だ。中でもオーストラリアの植物展示温室と南アフリカ植物展示温室は、世界的な規模を誇る。

1979年、イ・テクジュ園長が開園し、2001年、財団法人韓宅植物園に改称、2002年には国家指定の植物園に選ばれるまでとなった。

特に2001年環境部から「稀少･絶滅の危機にある植物の生息地以外の保全機関」に指定され、自生植物保全と自生地の復元事業を推進、鬱陵島(ウルルンド)ワサビ(環境部指定保護野生植物)、雪岳山(ソラクサン)雪岳朱木、周王山(チュワンサン)ウスリーミセバヤ(環境部指定保護野生植物)の自生地と周王山国立公園内のウスリーミセバヤ、鎮川郡(チンチョングン)タツタソウ、太白市(テべクシ)五台山アヤメを復元させた。

また、韓宅ツボスミレを厳選･育種した後特許出願し、今後、オオチダケサシやカワラナデシコなど50種類以上の品種を学術的に整理した上で国内特許の他にも国際特許を取得、世界市場に進出していく計画だ。

これに合わせて青玉紫玉やカンパニュラ･タケシマナ、エゾゴマナのような多用途の自生山菜の大量増殖と利用対策についての研究も進められている。

◇ 水生植物園のキショウブ ⓒ Gニュースプラス

自然生態園は、韓宅植物園の歴史と足並みを揃えてきた場所だ。1979年、イ・テクジュ園長が今の西園に野生花を初めて植えたのをきっかけに、西園は植物種の保護および繁殖の場所として管理されてきた。まだ一般には開放されていないが、自生植物園の母胎となる場所だ。

韓宅植物園の心臓とも言うべき自生植物園は既存の自然林を最大限に生かし、1万5千坪の敷地に1千種以上の自生植物がそれぞれの生態環境に合わせて植えられている。

自然生態園の道を抜けると、石や植物がきれいに植えられた岩石園が現れる。ここでは、アルプスで育つ高山植物など300種類以上の高山および高山性植物を見ることができる。

アイリス園はアイリスとアヤメだけが植えられた場所で、山登りの途中で何度か見かけられる群落地を再現した場所だ。観覧路の中にあるベンチでつかの間の休息を楽しむこともできる。

ワスレグサ園は見慣れた野生花のワスレグサのうち、鑑賞価値の高い100品種余りと韓国内の自生ワスレグサを集めた場所だ。ワスレグサは昔から食用や薬用として多く活用されてきたもので、近来に至っては鑑賞価値の高い園芸の一種として開発されている。

◇ オーストラリア温室にあるバオバブ ⓒ Gニュースプラス

植物園の中心部に位置する270坪のオーストラリア温室には、オーストラリアやニュージーランドで自生する植物150種以上が展示されている。コアラの主食であるユーカリプタス、「星の王子さま」に登場するバオバブの木など、親しみの湧く植物が植えられている。

中南米温室は、メキシコをはじめとする中南米の砂漠地帯に生息するサボテンの種類とアンデス山脈の麓で見られる植物が展示されている。また、南アフリカ温室には南アフリカ共和国の自生植物と砂漠地帯の多肉植物など、300種類が展示されている。

特に南アフリカの絶滅危機植物として国際的にも保護されているアロエ・ディコトマ3種が両国の政府の許可を得て植栽されている。

◇ ボタン･シャクヤク園 ⓒ Gニュースプラス

アルムドゥリ･サンシュユ･トンネルを抜けるとすぐ現れるスズキ園には、韓国国内の自生イネ科、カヤツリグサ科の植物などの各種野生花とアメリカやヨーロッパで品種改良されたスズキ種10種が植えられている。

ボタン･シャクヤク園は、1995年、韓宅植物園が中国北京植物園と相互交流協約を締結した際に、友情の証として北京植物園から350種類のボタンと80種類のシャクヤクが贈られ、そのため造られた場所だ。

真っ直ぐに伸びたカナダ紅葉や少量の光量だけを必要とし、山奥に生息する貴重な植物の育種に最適な環境が完備された稀少植物園にはフキモドキやタツタソウなどの絶滅の危機に瀕している植物10種と減少傾向にある植物が多数植えられている。

総面積2千200坪の水生植物園は蓮65品種、スイレン45品種、水生アイリス45品種と100種以上の水生植物が植えられており、法定保護植物の三白草の群落地も造成されている。

自然にやさしい植栽方法を通して稀少植物のミズオオバコが復元され、たくさんの水生昆虫が生息するようになるなど、生態復元が成功を収め、学術的な研究価値が高い場所としても評価されるまでとなった。

◇ チューリップ畑で来園客が散歩を楽しんでる。ⓒ Gニュースプラス

この他に韓宅植物園には子供庭園や様々なイベントが行われる野外ステージ、だだっ広い芝生花壇などがあり、季節によっても春花フェスティバル、ほたる体験展、サマー生態教室、菊･紅葉祭りなどが開かれる。

韓宅植物園の近くには約5千坪の大きさの昔の石彫刻の実物が展示された世中イェットル博物館や壬辰倭乱当時、激戦地であったとされる竹州(チュクジュ)山城、世界最大の木造の仏像で有名な臥牛精舎(ワウジョンサ)、龍舌湖水(ヨンソルホス)などが隣接している。

植物園への行き方は、公共交通機関を使った場合、龍仁市街バスターミナルや白岩ターミナルから植物園行きのバスに乗ると良い。

年中無休、午前9時から日没まで運営され、料金は大人8千ウォン、青少年6千ウォン、子供5千ウォンだ。お問い合わせ：031-355-35580、www.hantaek.co.kr

ⓒGニュースプラスニュース | イム・ジョンソンjslim123@kg21.net

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