僧院生活が体験できる神勒寺テンプルステイ

投稿日d 2012-02-06 ヒット数 365

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僧院生活が体験できる神勒寺テンプルステイ
 
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日常の喧騒を離れ、木鐸の音を聞きながら煩悩や不浄な心を追い払うテンプルステイの旅に出かけてみよう。
驪州(ヨジュ)神勒寺(シンロクサ)でのテンプルステイは、南漢江沿いに広がる見事な風景が一望できる、風雅な趣きが楽しめるのが特徴。
山寺での短いひととき、お寺独特の文化と修行を体験しながら、自分自身を謙虚な気持ちで見つめ直し、身も心も健康に。
 

千年古刹を前に
 
驪州は南漢江が中央に流れており、昔から肥沃な土地が広がるお米の産地として有名だ。また、世宗大王陵(セジョンデワンヌン)の英陵(ヨンヌン)と、英陵の願刹(亡者の冥福を祈るため建てられたお寺)である神勒寺があることで広く知られている。驪州邑・川松里(チョンソンニ)にある神勒寺は、南漢江が悠々と流れる鳳尾山(ボンミサン)の南方の麓に位置する美しい川辺寺だ。
 
寺勒寺は比較的宝物が多く保管されているお寺としても有名だ。宝物226号の多層伝塔をはじめ、指定されている宝物が7点にも及ぶ。
普済尊(ポジェジョン)境内には、宝物に指定された多層石塔、多層伝塔、普済尊者石鐘、普済尊者石鐘碑、大蔵閣記碑、石灯籠、祖師堂があり、この他にも京畿道の有形文化財に指定された極楽宝殿、八角円堂形石造浮屠などの多くの文化財がある。中でも煉瓦を焼いて作った伝塔は、川を見下ろすように建てられており、洪水に悩まされていた昔の村人たちの心を慰めたという。
 
神勒寺という名前には2つの由来があるという。高麗・愚王(ウワン)時代、驪州から神勒寺までの道のりの馬巖(マアム)という岩付近に、龍馬が現れ、村人に被害を与えたことがあったのだが、この時、懶翁禅師(ナオンソンサ)が不思議な鎖で馬をなだめたという逸話、もう一つは、高麗・高宗(コジョン)時代、隣村に龍馬が現れ、暴れまわっていたところ、印塘大師(インダンデサ)が立ち向かい、手綱を引いてなだめたという逸話がある。神勒寺の「勒」は「手綱を引く」という意味を持っている。
 
神勒寺の境内には、いわれのある木が幾つもある。まず、李成桂(イ・ソンゲ)が植えたという香木が中央に位置し、お寺の入口には、儺翁禅師の杖の材料となったイチョウの大木が誇らし気に腰を下ろしている。長い歴史が随所に息づく神勒寺を歩いていると、昔の趣きがそのまま伝わってくるようだ。
 
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人と自然が調和を成す
 
自然環境と仏教文化が入り交じったお寺で、僧院生活、そして心の休息と伝統文化を体験するテンプルステイは、仏教式伝統文化の香りと修行僧の質素な生活を体で味わうことができる。
 
お寺での一日は、朝のお勤めから始まる。清らかな食べ物で供養し、正しい姿勢で座禅を組み心を落ち着かせ、精神を豊かにする。
 
また、神勒寺の周りを散歩していると、暫くの間煩悩から離れることができ、一杯のお茶を味わいながら、素敵な人との巡り会いを楽しむこともできる。このように、神勒寺のテンプルステイは日常では忘れかけていた伝統文化の香りと人と自然が絶妙なハーモニーを奏で、本来の自分の姿を見つけるための近道を提供してくれる。心の豊かさを取り戻し、日常へと帰っていく人生の転換点になることもあるだろう。
 
お寺の裏山に登る山登りや神勒寺の前を流れる南漢江沿いの散歩などを通して美しい自然と生態環境を思う存分味わい、神勒寺に保存されている高麗時代から朝鮮時代にかけての殿堂や石塔、浮屠、仏花、壁画など、仏教文化の多彩な遺産を踏査することで、韓国の仏教文化の意味と価値を知ることができるのも、神勒寺でのテンプルステイの魅力の一つだ。また、英陵や明成皇后生家(ミョンソンファンフ・センガ)、高建寺址(コダルサジ)、木芽博物館(モガ・バンムルグァン)などが隣接しており、テンプルステイと一緒に歴史文化遺産を見学することもできる。
 
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心を無にし、める
 
まだ濃い暗闇が立ち込める明け方の4時。神勒寺のテンプルステイの一日が始まる。闇の中を突き抜け山寺の朝を知らせる木鐸の音色が響き渡る。朝のお勤めの前に行われる道場釈(ドリャンソク)は朝の訪れを知らせる合図ではなく、慈悲を施し、悟りの境地へ向かうことを願うための修行の一種である。
 
参加者らは、気持ちを正し、事物の音を聞きながら法道へと入っていく。そして法道に奉られている仏様に参拝をし、朝のお勤めをする。
このようにして朝のお勤めを行うことで山寺の一日が始まり、全ての万物が生気を帯びる。
 
朝のお勤めを済まして、しばらくの間参禅と瞑想で心を落ち着かせた後、鉢盂供養を行う。鉢盂(パル)とはお寺で僧侶が使う黒塗りのお茶碗を指すのだが、これには「適量だけ盛るお茶碗」という意味が込められている。僧侶たちがこの鉢盂で行う食事を鉢盂供養と言う。
 
鉢盂供養を修行の一つとするため、俗に法鉢盂供養と呼ばれたりもする。鉢盂供養を終えた参加者らは、次に雲力(ウルリョク)に参加する。雲力は、一日働かなければ一日飯は抜きだという禅宗の伝統が一つの原則となったものである。これは、皆で力を合わせて仕事をするという意味で、お寺で生活する全員が一緒になって必要な労働を提供するというものだ。
 
普通、朝のお勤めを終えた参加者らは、雲力を行う。
神勒寺テンプルステイで一番人気な修行体験が、茶道と参禅だ。一杯のお茶で心を和ませる、それが茶道だと言えよう。
 
一杯のお茶を味わいながら行う修行は、まるで東洋画の余白のように、忙しい日常に余裕と安らぎを与えてくれる。参禅は、精神を統一させ、雑念を起こさないようにするもので、これにより、自分の本当の姿を見つけることができる。参禅と瞑想を修練する一番最初のステップは、呼吸を通して心を整理することだ。呼吸を通して自らの心を覗き込めなければならない。参禅の方法の中でも最も代表的なものが座禅である。
 
この他にも仏教の礼節、蓮華灯づくり、塔廻り、神勒寺文化体験などのプログラムが実施されている。1泊2日という短い日程ではあるが、神勒寺のテンプルステイには、素敵な魅力が隠されている。それはまさに、大自然を前に、ゆっくりと自分自身を見つめ直す機会が与えられるということだろう。
 
今の生活、人生の目的、自分の在り方などをじっくりと考える、そんな一時を送りたいというあなたへ、千年古刹、驪州神勒寺でのテンプルステイをオススメしたい。
 
アクセス
▶京釜、中部高速道路→嶺東高速道路 驪州インターチェンジ→右折(37番国道利用)→4km直進後、トンネルのある交差点で右折→1.5km直進後、驪州大学→驪州大学を過ぎてすぐに右折→神勒寺(驪州インターチェンジから神勒寺チケット売場まで7km)
▶ソウル→楊平→驪州市内に入る前、陶窯団地経由→神勒寺
▶ソウル→城南→光州→利川→驪州市内→神勒寺
 
▶ 神勒寺テンプルステイ申込方法
神勒寺(http://www.silleuksa.org)ホームページで参加を申し込む。
外国人が参加を希望する場合は、必ず通訳を同伴すること。
参加費は1泊2日基準で一人当たり4万ウォン。

GGi_tour l 文 イム・ウンジョン、写真 イ・ジョンミン
 
http://ggholic.tistory.com/175