500年の歴史「伝統ある」老舗市場、驪州5日市
投稿日d 2011-10-25 ヒット数 532
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500年の歴史「伝統ある」老舗市場、驪州5日市
城南(ソンナム)の牡丹市場(モランシジャン)に続き、京畿道で2番目に大きな市場である驪州(ヨジュ)5日市は、5、10日ごとに驪州中央路に沿った2kmほどの通りに設けられる。さっそく高麗時代から続く由緒ある市場へと旅立つおもしろ紀行をご紹介。ナビがなくても市場のある場所を簡単に見つけることができる。驪州郡庁に行く途中、大勢の人がにぎわう声や芳ばしい油の香り、そして新鮮な土や草の臭いが広がる方へつられて行くと、いつの間にか5日市の立つ広場が目の前に広がるからだ。
忠清南道(チュンチョンナムド)・錦江(クムガン)産の藁でくくられたズワイガニ、かわにな、昔ながらの挽き臼で挽いた緑豆のチヂミ、鼻の先につんとくる甘いマッコリ、艶のある驪州産栗や湯気のたつ熱々の手作り豆腐まで。いくら大型スーパーが人気を集めているといっても、昔ながらの市場は「スーパー」では味わえない特別な何かを秘めている。
驪州神勒寺(シンルクサ)前の潮浦(チョポ)ナルと梨浦(イポ)ナルはソウルの麻浦(マポ)ナルと広(クァン)ナルと共に三国時代からの漢江4大渡し場として名を広めてきた場所だ。忠州(チュンジュ)から首都まで、農作物を運ぶための中間地点として使用された驪州の渡し場は、自然と人通りが増え、商人たちが集まるようになり、今日のような驪州5日市が立つようになった。
驪州市場は高麗時代からその歴史が始まると伝えられてきているが、驪州郡史には「朝鮮時代、驪州で主に生産された工産品はサリ産陶磁器と障子紙であり、世宗(セジョン)時代は驪州洋画郡(ヤンファグン)に米250石、適材適量の官船15隻と私船20隻あまりがあり、これを管理する150人以上の軍人がここに駐屯していた」と記録されている。1960年代、驪州にはこのような市場が11ヶ所ほどあったとされているが、現在はそのほとんどが無くなり驪州市のみが残っている。
日付の最後が5か10で終わる日に市場が立ち、驪州郡庁別館から始まる陳列台は驪州上里から下里までいっぱいに広がる。幾つかの車道からなる2kmあまりの中央通りに広がる市場は午前10時から始まり、550〜600以上のお店が多種多様な品物を並べお客様を迎える。
面白いのは、市場のすぐ横に現代風のショッピングモールやブランドショップが立ち並んでいるということ。有名ブランド店の前には生魚の臭いが漂う陳列台が立ち並び、カフェの前にはおでんやドーナツを売るお店が広がる奇妙でおかしな光景は、大韓民国でも驪州の5日市だけしか見られない珍奇な光景である。どんな市場でも「名物選手」は必ずいる。驪州市の名物は「驪州高麗人参マッコリ」と「豚まん」だ。2kmにおよぶ長い市場ではこの2つの名物を簡単に見つけることができる。
一日中、長い行列ができている場所に向かっていくと、この2つのお店を簡単に探すことができる。黄色い器いっぱいで1,000ウォン、1升で5,000ウォンという驪州高麗人参マッコリは「ハリ靴屋」の向かい側にある。10年以上も同じ場所で市の立つ日には必ず現れるマッコリだ。この店のマッコリは普通のマッコリとは違った、錦山(クムサン)の高麗人参とトウキ、ウコギの根、松の葉、カンゾウ、チョウセンケンボナシなどを入れて作った「健康マッコリ」だ。
驪州の陶磁器の名人が作った呼吸する陶磁器壺にマッコリを浸けて作ったという。ここに「朝までピチピチだった」というウズラ焼き(3匹で5,000ウォン)、ホルモン焼き(豚の腸の中心部分)、そして特製ソースを塗り驪州白炭で焼き上げたカルビなどがマッコリのおつまみとして提供される。市場で売られている安価な食べ物ではあるものの、太陽光の下で干された国産唐辛子など、良質な国内産の食材で味を出した逸品だ。
「ソウル宗廟(チョンミョ)農薬店の前にある自称「豚まんっこ」の豚まんのお店は8人兄弟が一緒に豚まんを作っている名物店だ。変わっているのは豚まんの皮を薄い丸形に作るのではなく、分厚い粘りのある生地に餃子の中身をそのまま入れて作るということ。不格好でも味は絶品。また、豚まんの皮にニラなどの新鮮な野菜がたっぷり入っているため、歯応えがあるほか、ボリュームもあり、女性なら2〜3個食べるとお腹いっぱいになってしまうほど。1個で500ウォンという格安な値段も人気の理由だ。その日に売る量だけ限定生産されるため、できたてのおいしい豚まんを食べることができる。売り上げの良かった日は500ウォンの豚まんと餡まんで550万ウォンの収益を出したというのだから驚きだ。
夕方5時30分、西の空に日が沈む頃、中央通りに設置された数十個の巨大ルミナリエに明かりが付き始める。素朴で温かい市場はその瞬間、「売れ残りモード」へと大変身。一日中、外の風に当たりながら商人とお客が値段交渉で互いに競り合いはしたものの、この時間になると皆が一日を無事に終えたとういう安堵の表情を浮かべる。5日後、彼らは同じ場所に同じ商品を広げ、にぎやかな一日を送ることだろう。
名称:驪州5日市
お問い合わせ:驪州郡総合観光案内所:031-887-2868
アクセス:ソウル、水原など、首都圏はもちろんのこと、釜山、大邱(テグ)からも驪州までのバスが走っている。驪州高速バスターミナルから驪州郡庁方面に徒歩で10分ほど行くと中央通りと第一市場が現れる。ここに5日と10日ごとに5日市が立つ。
施設規模および歴史:驪州の5日市が始まった正確な年代は確かではない。ただ、高麗時代から生活必需品が取引されながら自然と市場が立ったと推定されている。典型的な5日市としては近隣の川陽市(チョニャンジャン)、億億市(オゴクジャン)と共に驪州地方で最も古くに始まり、繁盛したとされている。今も驪州郡では加南市(カナムジャン)、大神市(テシンジャン)、驪州市の3ヶ所で5日市が立ち、この中でも驪州市が最も大きい。
営業時間:08:00~20;00(変更あり)
オススメのおいしい店:釜飯定食とご飯定食のおいしい驪州ご飯店(031-885-9544)、京畿道式韓定食が味わえるイェダン韓定食(031-885-0080)、辛味鍋や淡水魚の蒸し煮で有名な驪州ソン(031-884-2616)などがある。
周辺の観光地:明成皇后生家、木芽仏教博物館、世宗大王陵、神勒寺観光地、驪州陶芸村、迎月樓、蚕糸民俗博物館、孝宗(ヒョジョン)大王陵、驪州新世界チェルシープレミアムアウトレット
http://blog.ggtour.or.kr/archives/672
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