カンボジアから来た花嫁と韓国人ママとの出会い
投稿日d 2011-06-03 ヒット数 917
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カンボジアから来た花嫁と韓国人ママとの出会い
加平郡在住の結婚移住女性ネアンナ、シン・ヨンスンさんとメンター・メンティ関係を結ぶ
韓国生活に順応、多文化理解講師として活動中
◇加平郡「故郷を想う主婦の集い」所属のシン・ヨンスンさんとカンボジアから来た結婚移住女性のブネッサ・ネアンナさんは京畿道と農協中央会の京畿地域本部が実施する多文化女性のためのメンタリングサービスでメンター・メンティとして知り合った仲。シン・ヨンスンさんは1ヶ月に3回、ネアンナさんの家を訪れ、韓国生活での悩みや夫との問題、嫁ぎ先での問題などの相談を受けている。ⓒGニュースプラス ファン・ジノァン
16日、京畿道加平(カピョン)郡「故郷を想う主婦の集い」所属のシン・ヨンスン(56)さんが、カンボジアから来た結婚移住女性のブネッサ・ネアンナ(25)さんの家を訪れた。二人は農協中央会京畿道地域本部が実施する多文化女性のためのメンタリングサービスでメンター・メンティとして知り合った仲だ。
京畿道は昨年から多文化家庭を対象にした福祉サービスを「故郷を想う主婦の集い」に委託、農協と協力して結婚移住者たちの韓国生活への適応を手助けしている。各自治体で選ばれた50人ほどのメンターがメンティに選ばれた結婚移住女性の悩みなどを解決し、地域社会への適応をサポートしているのだ。
ネアンナさんは5年前にカンボジアから韓国に嫁いできた結婚移住女性だ。ネアンナさんの家は加平邑福長(ポクチャン)里の山峡にある。周りを山に囲まれた場所で4歳の娘イェウォンと夫イ・ソギ(58)さんと一緒に住んでいる。家畜小屋では十数匹の牛が来訪者を歓迎するかのように大きく鳴き声をあげた。
◇ネアンナさんは5年前カンボジアから嫁いできた結婚移住女性だ。ネアンナさんの家は加平邑福長里の山峡にある。夫イ・ソギ(58)さんと4歳の娘と一緒に住んでいる。ⓒ Gニュースプラス ファン・ジノァ
ネアンナさんは「周りに人が住んでいないので交通などの不便はあるが、少し下りていくとバスも通っているし夫が村まで車で乗せていってくれたりもする」と述べた。
「最初はとっても退屈でした。周りに人もあまりいないし。でも私が住んでいたカンボジアの家にとっても似ていて、今では静かな環境がとても気に入っています」と語った。
メンターのシンさんがイェウォンの頭を撫でながら「大変なこととかはないの?」と聞いた。シンさんは1ヶ月に3回、ネアンナさんの家を訪れ、韓国生活での悩みや夫との問題、嫁ぎ先での問題などの相談を受けている。直接解決できない問題などは福祉機関や関連機関に問い合わせ、解決できるようサポートしたりもする。
ネアンナさんは「本当のお母さんのようによくしてくれる。近くに住んでいるのでとっても心強い」と語った。シンさんはイェウォンの体調がすぐれなかったと聞き、心配そうな顔で幼いイェウォンを見つめた。
最近になって多文化家庭の子供たちにカンボジアの文化を紹介する多文化理解講師として活動し始めたネアンナさんは「韓国の社会や韓国語を勉強して、もっとたくさんの仕事をこなしていきたい」と語った。
シンさんが担当しているもう一人のメンティ、パンティユン(25・ベトナム)さんは6年前に加平に嫁いできた。夫と一緒に肉屋を営んでいるパンティユンさんは、まだ韓国語もつたなく、何よりも嫁ぎ先の家族との関係で悩んでいた。
シンさんの助言などにより今では関係が好転したというパンティユンさんは、シンさんについて「毎日のように家を訪れ、ご飯を作りながら夫の家族にどのように対すべきかなどを助言してもらった」と笑いながら語った。
シンさんは「メンティたちは異邦人という否定的な視線を受けながら精神的に苦労している。経済的なサポートよりも、一言でもいいから温かい言葉をかけてあげる方が彼女たちの力になる」と述べた。
また、「多文化家庭のメンターの役割として最も重要なのは、家族との関係を仲介する役割だと思う」と述べた。
◇16日、シン・ヨンスクさんがネアンナさんの家を訪問、家の近くでヨモギを摘みながら楽しそうに話をしている。ⓒGニュースプラス ファン・ジノァン
京畿道、2011年多文化家庭サポート事業に170億ウォンを支援
結婚移住女性は全国的に18万人に及ぶとされている。そのうち27%の5万人が京畿道に在住している。
ほとんどの多文化家庭が一般の家庭に比べ、生活水準が劣っており、道の調査によると結婚移住家庭の60%以上が月の平均所得が100〜150万ウォンにも満たないという。また、国民基礎生活保障受給率も一般家庭の4,2%より高い5,8%に達する。
道は、2011年の多文化家庭を対象にした計24の事業に対し、国費85億ウォンを併せた170億ウォン(道経費43億ウォン、自治経費42億ウォン)を支援する方針だ。道は昨年、広域自治団体では初めて多文化家族課を新設、様々な事業を展開している。
多文化家庭の子女2000人を対象にした「ハングル訪問教育」や「親の母国語による韓国童話集の配布」事業などを実施、昨年からは「多文化家庭メンタリングサービス事業」を実施し、結婚移住女性らの韓国生活への適応をサポートしている。今月29日には、全国単位での多文化家族合唱大会も開かれる予定だ。これらは全て京畿道が推進する特化事業によるもの。
◇キム・ボグン京畿道多文化家族課長 ⓒ Gニュースプラス ファン・ジノァン
キム・ボグン道多文化家族課長は「現在、河南市と果川(クァチョン)市を除いた29の自治体で多文化家族支援センター及び外国人福祉センターを設立、多文化家庭を対象にした様々な行政サービスを実施しているが、農村や漁村に住む家庭への支援はまだまだ不足している状態。これを補っていくため、個別のメンタリングサービスを開始することとなった」と述べた。
道は今年の多文化家庭事業の一環として、訪問教育事業と「バイリンガル教育などの英才教育プログラム」、情報提供のための「多文化ニュースレター」の発刊など、様々な事業を準備している。また、雇用労働部雇用支援センターとの協力の下、対象者のニーズに合った職業支援教育をより強化していく方針だ。
さらに、各自治体と提携しながら多文化家庭夫婦を対象にした「国際結婚幸せプログラム」を今年の9月まで3回に渡り実施する他、下半期には「結婚移住者と姑の多文化キャンプ」なども行う計画だ。
キム課長は「それぞれの家庭ごとに様々な悩みを持っており、結婚移住女性も国家別に韓国に定着するにあたっての問題が異なっている。施策を開発・推進していくにあたり、これらのことを深く考慮していきたい」と述べた。
さらに道は、自治体と共同で国際結婚仲介業者に対する定期点検の強化や人材の拡充などにも取り組んでいく方針だ。
キム課長は今後多文化家庭事業を推進していくにあたり、「今は、結婚移住1世代目に対する支援及び教育から2世代目への教育を強化していく転換期にある」とし、「1万7000人に及ぶ未就学児童が今後成長していく上で経験するであろうアイデンティティに関する問題や思春期問題にフォーカスを合わせ、青少年期の多文化家庭の子女を対象にしたメンタリング事業に力を入れていく計画だ」と述べた。
ⓒGニュースプラスニュース | イム・ジョンソン
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