京畿道知事、中韓大陸高速鉄道の建設を提案

投稿日d 2008-11-04 ヒット数 5107

コンテンツ

金文洙京畿道知事が、中国遼寧省関係者らに朝鮮半島を横切って中国まで抜ける中韓間の高速列車建設を提案した。 

中国を訪問中の金知事は今月27日、中国遼寧省にて遼寧省党書記、遼寧省長、日本・神奈川県知事との会談を立て続けに行い、京畿道〜遼寧省間の大陸高速列車の建設案などを提示した。 

金知事はまず、遼寧省の人民大会堂で張文岳党書記と会談し「京畿道から北京までの1200�qに及ぶ距離は、磁気浮上列車で3時間あれば往来できる近距離だ」とし、「党書記をはじめ遼寧省指導者らの努力に支えられ、韓国や北朝鮮、遼寧省が緊密に協力するならば、今より3、4倍以上の交流拡大が実現できる」ものと示した。 

これを受けて、党書記は「私もそれには大いに期待を寄せている。両国は三国時代から交流が行われ、新羅と唐の時代には朝鮮半島と遼寧省を経て、華北地域の九華山まで往来するほど地理的にもとても近い関係だ」とし「これを機に両国の相互発展が期待される」と答えた。 

金知事は続いて陳政高遼寧省長にも「これからは鉄道や高速鉄道などを利用して京畿道と瀋陽を自由に行き来できるようにしたい」とし「遼寧省・陳政高省長をはじめ、関係者の皆さまが尽力してくださるならば、我々の夢がより早く実現され、中韓間の交流が今より何倍も拡大できる」といって協力を求めた。 

これに対し、陳政高省長は「瀋陽から鴨�麹]と接する丹東市までの距離は200�qだが、高速鉄道が建設されると1時間くらいで着く」とし「京畿道から鴨�麹]は、300�q離れているが高速鉄道だと2時間しかかからない。今後鉄道が開通すれば遼寧省にも大きくプラスになる」と語った。 

また金知事は「先週上海で時速431�qの磁気浮上列車に乗った。このスピードだと瀋陽からソウルまでは2時間しかかからない」とし「陳政高省長のご協力をいただけるならば実現可能な話だ」と付け加えた。 

金知事は続いて松沢成文神奈川県知事と会談し「日本で京畿米餅を販売できるように支援してくださり感謝する」とし「日本人の食品に対する厳しさが実感できた」と述べた。 

これに対し松沢知事は「日本人は韓国料理が大好きだ」と答えた。 

一方、金知事はこの日の夕方、金大中元大統領と対北朝鮮政策について議論する即席面談を行った。 

この面談は、北東アジア発展フォーラムに出席するため、中国・瀋陽を訪問中の金元大統領と金知事が同じホテルに泊まったことで、偶然行われたものだ。 

席上、金知事は金元大統領に「今の状況で北朝鮮との吸収統一は、精神的な軋轢など厳しいところがある」とし、「北朝鮮が経済的に自立できるよう支援し、北朝鮮の漸進的な開放により住民らが現状を認識できるようにすべきだ」と述べた。 

さらに金知事は、「今夏、北朝鮮に対しマラリア防除薬品や車両などを提供したほか、先日ピョンヤンで行われた青少年サッカー大会にも予算を支援した」ことを明らかにした。また「つい先日も、道の余ったお米を提供したいと提案したことに対し、北朝鮮から肯定的な返事が戻ってきたのだが、急に断ってきたので戸惑った。しかし、今後もこういう事業は引き続き行っていくつもりだ」と述べた。 

これに対し金元大統領は「北朝鮮の体制は支持しないが、相手が平和を破壊するだけの力を持っているだけに、国際社会に協力できるよう、上手に導いていかなければならない」とし「(北朝鮮は)最終的にはついて来ざるを得ないため、忍耐強く接していくべきだ」と強調した。 

同時に「私の(大統領職)在任中にも、北朝鮮は約束をよく守らなかったが、それは傲慢さからではなく自らが持っている劣等感のせいではないかと思われる」とし、「北朝鮮を訪問して話を聞いてみると、自分たちのことを分かってもらいたいことと、与えるものは与え、もらえるものはもらいたいだけのことであった」と説明した。