『ズオムチプ (セラミックキャッスル)』- ギネスに挑戦!!

投稿日d 2005-11-15 ヒット数 6229

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優秀な陶磁器制作技術を全世界に知らしめる機会 

韓国の陶磁技術を世界に広く知らしめる機会が準備された。 

去る4月に開催された第3回世界陶磁ビエンナーレの行事の一環として制作された『ズオムチプ』が、世界ギネスブックに登載という偉大な挑戦を宣言した。 

韓国記録院のキム・ドグン所長は、「世界ギネスブックへの挑戦を準備する過程で『ズオムチプ』は陶磁器制作方式で建てられた家としては最大の規模であり、世界ギネスの AMAZING FEATS << BIG STUFF 分野に挑戦することになるだろう」とし、『ズオムチプ』の登載可能性を示唆した。 

『ズオムチプ』というのは、「陶磁の家」を意味する「ジョムチプ」を発音の便宜上このように呼んで付けた名前で、作家の金九漢(キム・グハン、58歳)氏が、伝統壺制作技法であるろくろ陶土技法と天井を作る瓦技法を複合的に応用し、高さ6.4メートル、壁の厚さ30センチで、80トンの土が使われた2階建(1階5.5坪、2階3.3坪)の構造で作った家である。『ズオムチプ』は、2階建の家を窯で丸ごと焼き上げたものであることに違いないが、なんとこのために高さ7メートルの窯を別途に制作したりもした。 

『ズオムチプ』は、外観だけでなく、玄関・石窓・オンドルのかまど・階段・バルコニーなども備えており、内・外部の壁面には『十長生民画(シプチャンセン・ミンファ)』を象眼方式で装飾していて芸術性価値も高いという評価を受け、ビエンナーレ期間中、観覧客の人気を独り占めしたりもした。 

独特な方式で制作されただけあって、『ズオムチプ』は注目に値する点が多い。一ヶ月間の素焼きと約10日間の本焼きを行い、1300度まで上がった窯中温度を偏差20度以内に維持するために22個のバーナーを有機的に調節しながら焼く技術は、世界で唯一の制作方法である。 

素焼きした壁の断面には、炭に似た構造の活性カーボン層が約15センチから20センチほど形成されるが、このカーボン層は、遠赤外線を多量に放出し、電磁波や外部からの熱を遮断し、陰イオンを集積させ、また、各種の臭いや有害な空気を吸収し、内部湿度を一定に調節する機能があり、夏には清涼感を、冬には暖かさと安らぎを、しっかりと感じさせてくれる。 

(財)世界陶磁器エクスポのナム・キミョン事務総長は、「『ズオムチプ』が新しい陶磁技術によって造られたということに注目すべきだ」と語り、「韓国の陶磁技術の優秀さと無限な発展可能性を端的に表している一例」と述べながら、ギネスへの挑戦の意味を説明した。 

韓国の土壌だけから採取された純粋な韓国の土と伝統窯を利用して制作された『ズオムチプ』は、17世紀に中国と韓国だけが持っていた陶磁技術の華麗なる復活を意味し、また『ズオムチプ』に使われた技術で一般住居を建てることを可能にするために研究と実験を行っているが、これは、セメントやスチロフォームのような環境有害物質から脱皮し、人体に有益で環境に優しい家になるはずだとナム事務総長は明らかにした。